決定的に欠けていた「仮面ライダー」の重要なテーマ
庵野秀明らしいオタクネタのオンパレードからは、特撮愛、仮面ライダー愛を感じるし、怪人のデザインは当時感を活かしつつも現代的でスタイリッシュになっていて、見ているだけで楽しい。
だからこそ、「仮面ライダー」という作品を理解していると思っていた庵野監督が、重要なテーマをスルーしてしまっていることが悲しくてならない……。
それは、人間ドラマがドライで機械的過ぎることだ。
『シン・ウルトラマン』の場合も、人間ドラマでいうと、かなりドライで機械的に仕上がりになっていたものの、それがなぜ通用したかというと、ウルトラマンは宇宙人だからである。つまりドライであることが、人間性を学ぶウルトラマンの視点としては、逆にリアルに感じてスルーされていた問題点だったのだ。だが、今回はそうはいかない。
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