◆「卵の存在価値や意義を考えるきっかけに」
現在(2023年3月下旬)の状況はどうなのか。
「鳥インフルエンザの発生は、若干ではありますが落ち着いてきました。回復傾向ではありますが、10月末からはまた鳥インフルエンザの流行時期に差しかかってきてしまいます。
もし今回と同じような規模で発生してしまえばさらに状況が悪化しますし、なんとも断言ができません」と油断しない姿勢を見せる。
「最大限の対策を私たち生産者も取ってはいきますが、見えないウイルスとの闘いでは、『大丈夫』という発言はできません。今回の価格高騰や供給の面で、鶏卵にスポットライトが当たりやすくなっていますので、改めて卵の存在価値や意義を考え直すきっかけになれば嬉しいです」
養鶏場で働く人たちの頑張りによって家計が支えられてきたことがよくわかった。今後も卵や鶏肉を美味しくいただくために、養鶏場の運営については高い関心を持ちたい。
参考:鳥インフルエンザに関する情報(農林水産省)
<取材・文/望月悠木>
【望月悠木】
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki