◆今まさに“火の車”。生産抑制や、辞めてしまう養鶏場も

 まず鶏卵の高騰や品薄の背景として、「鳥インフルエンザにより供給量が減少していることが主な要因であるのは間違いありません」としつつ、「卵の生産コストの大部分を占める“飼料代”が大幅にコストアップしており、生産現場にとっては大きな負担となっています」という。

「さらには、追い打ちをかけるように水道光熱費、資材費、運賃、人件費なども全て高騰しました。もともと鶏卵の生産は利幅が少なく、『今後も維持することは難しい』という理由から辞めてしまう養鶏場や、『市場の相場が上がるまで生産を抑制する』という養鶏場が多いです。そのため、価格高騰や供給量不足が鳥インフルエンザの流行によって深刻化する事態になっています」

 これまで供給側が何とか対処してくれていた問題が、物価上昇や鳥インフルエンザなどの影響によって一気に顕在化してしまったようだ。