◆鳥インフルエンザが落ち着いても、卵の価格は戻らない?
鶏卵や鶏肉に留まらない物価上昇が今後も予想されそうだが、どの程度で落ち着きを見せるのだろうか。半澤さんは「過去に、これだけの鳥インフルエンザが国内で発生したことはありません。また、近隣の養鶏場が足りていない部分を補って供給していた部分もありましたが、現在ではそうした補填(ほてん)がどの養鶏場さんでもできていない状態です」と予想が難しいと口にする。農林水産省は9日、高病原性が疑われる鳥インフルエンザの発生が過去最大になったと発表しいている。
「また、仮に鳥インフルエンザが落ち着いたとしても、鶏卵が以前のような価格に戻るとは考えにくいです。飼料やその他のコスト増で、今の段階で元の価格で売って利益が出る養鶏場は全国どこにもありません。鶏卵に限りませんが様々な食材の生産コストのベース自体が上がっており、販売価格自体も上がってくると考えます」
さらには、「鳥インフルエンザが発生した養鶏場が、完全に復活するまでに最低でも1年~1年半かかることが見込まれています。供給量が元通りになるのは、早くても来年の春以降ではないでしょうか。目に見えないウイルスとの闘いですので、本当に深刻な状況です」と答える。