阪元:今回の作品で一番めちゃくちゃしているのはちさとですね。明るくてかわいいけど、殺し屋の非情さを併せ持つ、そのバランスが難しいところです。「1」から一番変わったのはまひろで、ドシっと安定していましたね。やっぱり彼女の物語は「1」で一旦終わっているのかなと思います。
庄村:頑なにバンドTを着ているまひろの設定は、どこからきたんですか。
阪元:「1」の打ち合わせのときに、スタイリストの入山浩章さんにキャラのイメージを伝えていたら、「リュックにラバーバンドを大量につけている、みたいな子?」と提案されて。なので、もともとバンド好きみたいな設定があったわけではないんですが、バンドTを着ている登場人物って日本映画ではあまりいないし、反響が大きかったです。「2」に向けて入山さんはまひろのプレイリストまでつくっていました。
庄村:追っている音楽の界隈が、よく伝わるラインナップでした。「忘れらんねえよ」のTシャツに関しては、「これ気に入っていたのにな」ってセリフも「1」で出てきましたね。
阪元:あのセリフは確かアドリブですね。伊澤さんって、けっこうおもしろいアドリブを動物的に入れてくれるんですよ。
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