もちろん以前の曲にもそういった要素はあったが、2022年の3曲は、特にそれを強く感じさせたのである。これはその「僕の中に流れている変態的なグルーヴ」が、いま一緒に作曲・アレンジを行っているGakushiによって、より明確にアウトプットされるようになってきている、ということなのだろう。

 これはENDRECHERIの音楽がより成熟し、アーティストとして成長している証、とも考えられる。私は過去の記事で、堂本剛の日本語詞のリズムが個性的であることが、彼の音楽を唯一無二にしていると評したが、前言を撤回したい。もう率直に言って、日本語であるかどうかでは彼の独自性は揺らいだりはしない。もはやグルーヴだけで、十分にENDRECHERIの音楽は唯一無二だと思う。そしてそれは言葉の壁を越えた魅力であり、ゆえにENDRECHERIは世界に通用する「本物のアーティスト」だと、私は思う。

 そして……最後になるが、今年は堂本剛プロデュースによるZOZOTOWN限定アイテム、「ENDRECHERI × ZOZO」のリリースもあった。こちらでは私もサロペットを購入させていただき、先日届いたばかりだが、そのデザインや生地の良さには本当に驚かされた。私の着画はTwitterにアップしてあるので、良ければコーデの参考にしていただきたい。「ENDRECHERI×ZOZO」はどのアイテムも2023年の日本でリアルクローズとして扱えるアイテムで、かつ、デザインの根底にはファンクの思想が流れていたと私は考えている。こういった多彩な活動も、彼のアーティストとしての魅力を高めていると言えるだろう。