そして、11月にリリースされたばかりの「MYND」。こちらはファンクを中心にさまざまなサウンドが融合、自由なグルーヴはさらにその精度が高まったと言える。

 これら堂本剛が今年リリースした3曲を改めて振り返ってみると、点と点が繋がって線になったような印象が強くある。

 私が今年最初に「LOVE VS. LOVE」を聴いたとき、すぐに感じた、不思議な感覚。実はその時はうまく言葉にできなかったが、こうして3曲を聴き終えて、ようやく説明できるような気がする。

 私が感じたのは、ENDRECHERIの音楽はもはや「新しいファンク」を超え、「まったく新しい音楽」に進化し始めているのではないだろうか、ということだ。つまり、ファンクをベースにしてはいるが、既存の音楽ジャンルにカテゴライズされない、非常に現代的なアーティストに成長しているのではないか、ということである。ジャンルを意識していないだろうことは、「MYND」発表時の次の発言からもうかがえる。