◆めんつゆに漬けるだけ

解凍した卵黄を濃縮タイプのめんつゆに漬け込みます
解凍した卵黄を濃縮タイプのめんつゆに漬け込みます
 漬け込み期間のオススメは、1~3日。冷凍と漬け込み期間を考えると、少し多めに作っておくと良いでしょう。さあそれでは、1日後の様子を見てみましょう。

漬け込み前後で見た目の変化はそれほどわからない
漬け込み前後で見た目の変化はそれほどわからない
 卵黄を取り出してみましょう。中秋の名月でみる完璧な満月を彷彿とさせる、なんとも濃厚で美しい仕上がりに感激すること間違いありません。

存在感のある濃厚な色合いと存在感に感動します
存在感のある濃厚な色合いと存在感に感動します
 本当にしっかり味が染みこんでいるか、おにぎりを用意して実食してみることにしましょう。おにぎりの頂上に乗せてみても形が崩れることがありません。

 塩分の強いめんつゆに漬けることで卵黄の水分がさらに抜けて、濃厚さがアップしているのでしょう、中身が溶け出すことは一切ありません。

おにぎりの上で力強くきらめく卵黄醤油漬け
おにぎりの上で力強くきらめく卵黄醤油漬け
 スプーンで卵黄をくずしてみると、半熟卵のようなかたさであることがわかります。ぼんごの女将が「おにぎりで卵かけごはんを作りたかった」という話を思い出し、とにかく納得してしまいました。

固めの半熟卵のようなかたさ
固めの半熟卵のようなかたさ
 この卵黄醤油漬けは、日本のおにぎり(白米や玄米のシンプルなおにぎりだけでなく、雑穀米や鶏五目ごはんなどの混ぜご飯にもよく合います)のみならず、最近話題の韓国おにぎり「チュモッパ」にも相性抜群でした。

 そしておにぎり以外では、サラダのトッピングや海鮮丼などにも広く活躍してくれます。おいしく食べられる保存期間は数日ですから、3~4日で食べきれる量をまとめて作っておくと便利です。

 冷凍する時間や漬け込む時間を待つことができれば、特別なテクニックは一切不要です。さあ気になる方はぜひお試しくださいね!

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】

食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12