――山上が自作した銃の精度はどうだったんでしょうか?

 シンプルな構造だけど、正確に撃とうと思えば撃てるものになっていたはずです。俺だって、素人じゃないからね。

――パレスチナでゲリラ活動していたわけですからね。

 俺が手作りしていたのは爆弾だけだったけど、世界各国のいろんな銃がそろっていました。どの銃がゲリラ戦に適しているか選んでいました。いちばんすごいなと思ったのは、ロシア製のカラシニコフ。この銃は氷点下で放っておいても狂わず、冬の山岳地帯でも凍りつくことのない名機でした。でも、山上はカラシニコフを手に入れることはできなかった。自分ひとりで研究し、自分で銃をつくるしかなかった。