――足立監督は「山上はテロリストではない」と言われていますが、今回の映画のタイトルには「revolution(革命)」と付けています。
私怨での犯行だから、山上はテロリストではありません。でも、僕が撮る映画だから、政治的な問題も引き受けざるを得ない。「この映画の主人公は革命家か?」と問われれば、彼は革命家以前の存在ですよ。なおかつ、今の世の中で「これが革命の第一歩だ」なんてことは言えません。でも、ここから何か始めなきゃいけないという意味での「+1」なんです。過去の暴力革命はもう終わっている。これは革命ではないかもしれないけど、底が抜けた状態の世界で、しかも真綿で首を締められるような閉塞感の強い管理ファシズムの中で生きているわけだけど、そこから新しい何かを始めることを考えてほしいという気持ちを込めてのタイトルなんです。
――新作の予定はありますか?
もちろん、あります。宗教2世の人たちからは『REVOLUTION+2』をつくってくださいと言われているんですが、それにはどう答えようかと悩んでいます。できれば、この映画の続きは、若い人に撮ってもらいたいなと思っているんですよ。
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