さらに、焚き火の煙が染み、目が開けられなくなる中丸。寒いとか熱いとかじゃなく、焚き火を理由にしかめっ面になり、ロケ適性のなさをにじませるのが最高だ。寒さと煙で、もはやグルメどころではない。しかも「つらそう」「痛々しい」と、スタジオからは散々な野次が飛ぶ。
なのに構わず、用意されていた紅茶を優雅に飲み始めた中丸。
「これに、あったか紅茶を用意してもらいまして。これを一緒に楽しんでいくってことですよね。この景色の中でこれができるって、幸せじゃないですか?」(中丸)
いや、その紅茶だって冷えてるだろうに。目が開けられないまま、淡々とマグカップを傾ける中丸。頭に雪を積もらせ、焚き火で目が開けられず、スタジオは爆笑してるのに、我関せずでリズミカルに中継を進める彼は仕事人だ。
中丸のプロの矜持はわかったが、あまりにも表情が限界すぎて、視聴者に食レポが全然入ってこないのも見ものだった。後半へ進むにつれ、雪はどんどん激しくなり、中丸の手は震えだし、口調は一本調子になっていく。『旅サラダ』は、中丸がひたすら熱がったり寒がったりする番組だ。
極寒の雪山で雪に降られ、焚き火の煙で目がやられながら、焼けてない焼きマシュマロを食べさせられた中丸。ようやく、中丸が『旅サラダ』に似合うようになってきた感がある。