そもそもピン芸の面白さとはお笑いだけの面白さに限らず、漫才やコントという制限のある世界ではないので無限の可能性があるはずだ。古典落語以外のオリジナル落語やマジック、モノマネ芸、パントマイム、ジャグリング、漫談など、ただただ「笑い」に特化したネタではない、多ジャンルの「面白い」を見られるのが「R-1グランプリ」本来の形であり、「R-1グランプリ」の楽しみ方なのではないだろうか。

「R-1グランプリ」の参加要項に10年未満という縛りをつけてしまったが故に「お笑い」に特化したネタを優先する傾向が出てきてしまい、他の大会との差別化が出来なくなってしまったのだ。

『大会の価値』を本当に見つけようとするならば、一人芸というものをもう一度見つめ直し、視聴者へ別の面白味を訴えかけるべきなのだ。遠い未来を見ずに、目先の人気を追いかけるが故に「お笑い好き」という視聴者層ばかりを狙っていては「R-1グランプリ」に未来はない。もしかしたら「ゴットタレント」の一人芸版が本来の形だったのではないだろうか。

 ちなみに今大会で優勝した「田津原 理音」さんのコメントで下記のようなものがあった。