ピン芸人はコンビやトリオのような複数人の芸人に比べて、文字通り“孤独”であり、複数人芸人が出来る助け合いなども出来ず、ライブシーンですら自分の立ち位置を見つけるまでには相当な努力や計算をしてきている。さらに複数人で芸をしていた元複数人芸人たちも、ピン芸人になった途端、今までとの勝手の違いに戸惑ったり、コンビの時に辿り着いた地位が崩れ去っていることに気づき、また一からスタートするという苦労を間違いなくしてきている。
そんなピン芸人ならではの苦労や努力を含めて一人芸の厚みや深みになっていくのを間近で見てきたので、現在進行形でピン芸人でない芸人がネタの面白さだけで「R-1グランプリ」に参加するのは何か違う気がする。
ピン芸人さんの苦労はピン芸人さんにしかわからないもので、全てにおいて間違いなく複数芸人より苦悩が多く、もがきあがき苦しんできたはずだ。なのでネタの面白さ云々の前に、複数人芸人はピン芸人さんへ敬意を払うべきであり、ピン芸人の領域に土足で上がるべきではないのだ。
面白さを追求するのではなくピン芸人優先で参加させろというと、「R-1グランプリ」のネタのレベルが下がってしまう可能性があると思う人もいるかもしれないがそうではない。
【こちらの記事も読まれています】