――最近は宇多田さんをサンプリングする人もいますし。

 そうですよね。そういう時代か(笑)。25年ぐらい経ってますもんね。いやだから、25年前に出した曲ですでに完成されているっていう事実に、今後自分はどうしていけばいいんだろう?っていうのはずっと思ってます。作りたくて曲を作るんですけど、「別に新しくないな」「ええんかなこれで」みたいなことをずっと思ってるんですよね。実は「スターマイン」もその流れがあって、「変なことをやろう」と思って作ったんですよ。でもその中に宇多田さんの歌詞イズムとかも入ってるわけで、今後どうしようか悩んでるところがあります。

――そこであえて宇多田イズムを汲んだJ-R&BをDa-iCEでやるというのも、おもしろそうですけどね。勝手な意見ですが。

 Da-iCEのメンバーも、(和田)颯はちょっと若いですけど、でもダンス始めたのが小学生とかで、みんな90年代から2000年代のR&Bとかヒップホップを通ってきたメンバーなので、文脈をイチから説明しなくていいし、そこにスムーズにいけるっていうのはかなり強みな気がしてます。いい作品を作れる気はしますね。そうですね、いずれやります。

――楽しみにしてます!

 

Da-iCE・工藤大輝が語る宇多田ヒカル「“基礎”を全部作ってしまった」の画像7
工藤大輝(くどう・たいき)
Da-iCEのパフォーマー兼リーダー。作家としても作詞・作曲を手掛け、Da-iCEやその他アーティストへの提供も多数行う。音楽・カルチャー・ファッションに高感度で、アイドルやアニメにも造詣が深い。作詞した『CITRUS』では「第63回日本レコード大賞」を受賞。作詞・作曲した『スターマイン』は「第64回日本レコード大賞 優秀作品賞」を受賞。
今春、New Album「SCENE」の発売が決定。アルバム楽曲を引っ提げ、全国6都市12公演を巡る「Da-iCE ARENA TOUR 2023 -SCENE-」(6月3日~9月3日)を開催。
詳細はDa-iCE公式サイトにて