◆「スターゆえの孤独」というイメージ

 木村拓哉というその人が「スターゆえの孤独」を抱えているような印象も、劇中の織田信長にはプラスに働いているのではないか。

 唯一無二の魅力を持ち周りからはカリスマ視されるものの、他人とは分かり合えずに孤独でいる。そのような(勝手ではある)木村拓哉へのイメージが、劇中の織田信長とは一致しているように見える。その孤独である印象が、転じて劇中で虚勢を張っていたり、情けなくも思える言動にもマッチしていると思うのだ。