ニューヨーク市とその周辺には、現在、競馬場を併設した限定的なカジノ施設が2カ所ある。こちらもフル規格カジノへの参入を希望し、現時点では9つの事業体が3つの建設枠を競う構図だ。
大方の計画はビル建設を伴う大規模開発で、サックス・フィフス・アベニューの計画は事業規模としては「おしとやか」な構想だ。それでも「場所柄、ふさわしくない」と地元事業者や政治家らから反対の声が上がる。サックス・フィフス・アベニューの隣には、ニューヨーク市を代表するカトリック教会のセント・パトリック大聖堂がある。宗教的倫理観によるカジノ構想への反発もある。
州の審査は、今年末までかかるといわれている。カジノ構想は、5番街のこの先の姿を占うことになるかもしれない。