東京・銀座の百貨店にカジノができるとなれば、声を上げて驚く人も少なくないだろう。現在の銀座でそのような話題は耳にしないが、米ニューヨークにあった。マンハッタン中心部、5番街の老舗百貨店にカジノを建設する計画が浮上した。売り場の一部をつぶして上層の3フロアをモナコにあるような高級カジノに「業種転換」させるという。

 この百貨店は1924年創業のサックス・フィフス・アベニュー。「5番街の中の5番街」といわれるロックフェラーセンターの真向かいにある。ニューヨークの5番街といえば、ティファニーやグッチ、ルイヴィトン、フェラガモ、カルティエ、アルマーニなど世界的な高級ブランド店が軒を連ねる。東京でいえば銀座だ。米国人だけでなく世界各地から買い物客が押しかける。

 カジノ構想はニューヨークタイムズが報じ、衝撃となってニューヨーカーの話題をさらった。百貨店の建物は1部12階建てで、計画では9階以上の3フロア、広さは約1万8580平方メートルをカードゲームやルーレットなどを楽しめるカジノにする。バーやレストランも併設し、最高級の「大人の社交場」にする考えだ。