この冒頭とエンディングを締める居酒屋シーンは、映画の撮影最終日にまとめて撮影されたそうだ。もちろんメイクや演出の違いがあるわけだが、ごく短時間で修一と莉奈の顔が変わっていることに驚きを覚える。撮影期間中、穂志も黒羽もそれぞれ演じた莉奈と修一として、また俳優としても大きく成長したに違いない。
ゴールに待っているのがハッピーエンドではないとしても、修一と莉奈は出会い、そして同じ時間を共有したことで、お互いに成長を遂げることになった。観ているこちらの胸も痛い。おそらくこれは、すっかり忘れていた「青春の痛み」というヤツなのだろう。
『生きててごめんなさい』
監督/山口健人 企画・プロデュース/藤井道人 脚本/山口健人、山科有於良
出演/黒羽麻璃央、穂志もえか、松井玲奈、安井順平、冨手麻妙、安藤聖、春海四方、山崎潤、長村航希、八木アリサ、飯島寛騎
配給/渋谷プロダクション 2月3日(金)よりシネ・リーブル池袋、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
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