知っておきたい公的制度と手当
年金分割以外にも押さえておきたい制度を紹介します。
養育費
離婚した妻が親権を持つと、元夫から養育費を払ってもらえます。相手の収入から養育費がどの程度になるのか、相場を確認しておきましょう。
慰謝料
不倫やDVが原因なら慰謝料を請求できる場合があります。慰謝料は「精神的苦痛を慰謝するための損害賠償」のことです。
財産分与
専業主婦で収入はなかったとしても、家を守る人がいなければ夫は仕事に集中できていないはずです。したがって、夫婦が結婚してから築いてきた財産は、平等に2分の1ずつ分け合うのが原則です。財産分与には(1)夫婦が共同生活を送る中で形成した財産の公平な分配、(2)離婚後の生活保障、(3)離婚の原因を作ったことへの損害賠償と3つの性質があり、特に(1)が基本であるとされています。
結婚してからの築いた財産にどのようなものがあり、どのような評価額になっているのか、よく確認しておきましょう。
この他にも、利用できる制度や手当もありますので、該当するものがないか、自治体などに確認してみましょう。
離婚で損をしないために
離婚時の年金分割は、するかしないかで老後の暮らしが大きく変わってくる可能性があります。必ず手続きを忘れないようにしましょう。
年金だけでなく、退職金やその他財産の分与、養育費や慰謝料などもあわせていくら受け取れそうか、あらかじめ計算して生活設計をしっかり練ってから離婚するのが理想的です。
離婚で困ったときは、自治体の法律相談窓口や法テラスなどで、無料で弁護士に相談することもできますよ。
文・fuelle編集部