『M-1グランプリ2022』で優勝したウエストランドは、ネタのなかで「『アナザーストーリー』がウザい。いらないんだよ。泣きながらお母さんに電話するな」「お笑いに分析は必要ないから」と叫んだが、これは芸人のリアルな声であるように感じられた。
ただ、賞レースのシーズンにあわせたように次々と「批評本」「紹介本」が発刊される流れをみると、いろんな意味でお笑いは「後戻り」ができなくなったように感じられる。
ポジティブに考えるなら、こういったムーブメントに後押しされて、日本のお笑いが独自の進展をみせる可能性があるということ。
しかし、「裏側」が知られることで笑えるものも笑えなくなる可能性はある。(たとえば笑い飯はそういったことから、裏側は「見せたくない」と語っていた)。それでもお笑い関連の書籍類はこれからさらに、芸人のそういった「触れられたくない部分」まで手を伸ばそうとするだろう。
それを良しとするかどうか、芸人はもちろんのことお笑いファンの意見も分かれるところだろう。