【今週の一冊】

「マークの本」佐藤卓著、紀伊國屋書店、2022年

昔からロゴやフォントなどデザイン系が好きで、パッケージなどついしげしげ眺めてしまう。今回ご紹介するのは「マーク」をテーマにした一冊。出版は本屋さん大手の紀伊國屋書店。実は学術書を多数発行している出版社でもあるのだ。紀伊國屋の「國」が旧字体というのも時代を感じる。

見開き2ページのカラー刷りで色々なマークが紹介されているのだが、中でも興味深かったのがロッテのガム。ペンギンが5羽載っているのだが、よく見ると一羽だけ手の位置が違う。こうした解説を読まなければずっと知らずじまいになるところだった。一方、キシリトールガムの「白地に赤十字」のマーク。実は「上から見た奥歯の形」なのだとか。なるほど。

明治「おいしい牛乳」のマークは、解説にある通り、確かに普通のたたずまいである。それもそう、メーカー側は消費者にとっての「ふつう」をデザイナーにあえて求めてきたからだそう。書道の時間の模範例になるような美しい字体。このような様々なヒストリーをどのマークも有してこの世に出ているのだと改めて感じた。


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