田舎暮らしを始める上で、人気の移住先を把握しておくことはとても大切です。この記事では、移住者に人気の都道府県トップ5、人口別に見る住みたい田舎ランキング、田舎移住する前に行うべき準備プロセスについて解説していきます。
田舎暮らしで人気の都道府県トップ5(2022年版)
田舎エリアに移住することで、都市部の生活とは180度違ったライフスタイルを実現できます。「都市部での生活に身も心も疲れ切ってしまった」「自分らしく自由にのびのびと暮らしたい」という方は、思い切って田舎への移住を決行してみるのがおすすめです。
「田舎暮らしの本」が2022年に発表した調査結果によると、田舎エリアの中でも特に人気の都道府県は以下の5つのようになっています。
第5位:千葉県
第4位:沖縄県
第3位:山梨県
第2位:静岡県
第1位:長野県
さまざまな地域からランクインしており、移住先ごとにさまざまな田舎暮らしを堪能することができます。優れた自然環境が魅力の都道府県ばかりなので、大自然の中で自分自身の生き方を見つめ直せる点もポイントです。
それでは、各都道府県について詳しくチェックしていきましょう。
第5位:千葉県
千葉県は、関東地方に位置しています。県庁所在地は千葉市で、東葛、湾岸、北総、九十九里、中房総、南房総の計6つのエリアに分類される都道府県です。
東京都に隣接しており、千葉県庁から東京都庁までの移動距離は約1時間です。大都市へ気軽にアクセスできる立地になっていることから、利便性を兼ね備えた田舎暮らしを実現できます。
また、農業や漁業が盛んな都道府県で、枝豆、梨、落花生、アジ、イワシ、スズキは日本一の生産量と漁獲量を誇ります。地元産の新鮮な食材を安く手に入れられる環境となっているため、移住後の生活費を節約したい方に最適です。
尚、千葉県は、豪雪や猛暑の影響が比較的少ない移住先です。シニア世代や子育て世帯でも快適な田舎暮らしを送りやすくなっているので、定住に適しているというメリットがあります。
第4位:沖縄県
沖縄県は、九州南部に位置する都道府県です。
11市、11町、19村の計41市町村から構成されており、県内は北部、中部、南部の3つに分けられます。移住するエリアによって全く異なる田舎暮らしができるという特徴があり、南に行くにつれて都市化が進んでいる点もポイントです。
那覇市のような利便性を求める場合は南部、人里離れた環境で田舎ならではの暮らしがしたい場合は北部、その間を取った生活が中部となっているので、自分自身の適性や理想の田舎暮らしを基準に移住先を決めることができます。
また、亜熱帯気候である沖縄県には、さまざまな珍しい動植物が生息しています。絶滅危惧種の保護や環境保全を身近に感じられることから、自然との共存を目指したい方におすすめの移住先です。
島ならではのライフスタイルを堪能したい方は、沖縄県への移住を検討してみてはいかがでしょう?
第3位:山梨県
山梨県は、県庁所在地に甲府市を構える都道府県です。
東京都、神奈川県、埼玉県、長野県、静岡県の計5都県に隣接しており、首都圏へのアクセスのしやすさが魅力です。内陸に位置することから海がない都道府県として知られているものの、山、河川、盆地、丘陵、湖といった多彩な自然環境が広がっています。
日本を代表する「富士山」や「富士箱根伊豆国立公園」「南アルプス巨摩県立自然公園」「八ケ岳中信高原国定公園」などもあり、本格的な田舎暮らしを楽しみやすい移住先です。大きく4つのエリアに分類されており、それぞれは中北、峡南、峡東、富士・東部地域となっています。
また、山梨県では、第一次産業も盛んに行われています。特にブドウや桃をはじめとするフルーツの栽培が多くなっていることから、「移住後は現地で農業の仕事をしてみたい」「休みの日は果樹園でフルーツ狩りを満喫したい」という方におすすめです。
第2位:静岡県
田舎暮らしに人気の都道府県の第2位にランクインしたのは、静岡県です。
中部、西部、富士、伊豆の4エリアで構成されており、「富士山」「箱根山」「駿河湾」「狩野川」「伊豆半島」といったさまざまな自然環境を持つ都道府県です。移住地によって異なる自然を楽しめるため、自分のイメージに近い田舎暮らしを叶えやすくなっています。
静岡県は、第二次産業が盛んな点もポイントです。製造業に力を入れた国内有数の工業地帯として知られており、県内には多数の企業が集まっています。雇用のチャンスが多いことから、移住後の就職活動に不安を感じている方でも安心です。
また、静岡県の魅力に、多数の都道府県と隣接している点が挙げられます。東京都、神奈川県、愛知県、山梨県、長野県と隣り合っており、大都市へのアクセスがしやすくなっています。ショッピングや外食といった娯楽を堪能しやすい立地なので、初めて田舎暮らしをする方にとって住み心地の良い移住先です。
第1位:長野県
田舎暮らしで人気の都道府県の第1位は、長野県です。
中部地方に位置しており、県庁所在地は長野市です。「日本アルプス」「霧ヶ峰」「白馬岳」をはじめとする山々が多く、自然公園やスキー場が充実している都道府県としても知られています。現地生産の野菜や果物も豊富なため、鮮度の高い食材を使った料理を味わえる点もポイントです。
また、長野県には、就業率が高いという特徴が見られます。高齢者や女性の就業率が国内上位にランクインしており、「できれば居住地の近くで就職したい」「就職活動がスムーズにできる場所で田舎暮らしをしたい」といった要望を叶えることが可能です。
他にはない独特の自然環境や仕事の見つけやすさといった魅力が多いことから、長野県は憧れの移住地として人気を得ています。尚、長野県は、北信、南信、中信、東信で構成された都道府県です。それぞれ特色や隣接する都道府県が異なるので、自分に合う移住先を見極めるのがおすすめです。
2022年版!人口別に見る住みたい田舎ランキング【人口1万人未満】
ここでは、人気の田舎エリアを人口別に解説していきます。人口1万人未満の自治体からは、以下の3つがランクインしています。
第3位:長野県宮田村
第2位:島根県飯南町
第1位:北海道沼田町
いずれも都市部から遠い自治体となっており、本格的な田舎暮らしを楽しめる点が魅力です。また、1万人未満という人口の少なさから、地域住民と家族のように濃い付き合いができるというメリットも兼ね備えています。以下では、各自治体の魅力や概要について詳しくお話ししていきます。
第3位:長野県宮田村
宮田村は、長野県南東部に位置しています。
自治体の8割以上が特別保護地区となっており、「木曽駒ヶ岳」「将棊頭山」「宝剣岳」「太田切川」などがある自然の恵みを感じられるエリアです。写真集から飛び出したような壮大な自然の中で日常生活を送れることから、「大自然を眺めながら癒しの日々を過ごしたい」「都会から隔絶されたような自然環境で田舎暮らしをしたい」という方に最適です。
また、宮田村は、観光スポットが多い点もポイントです。「熊野寺の薬師如来像」「貞治石仏」「全昌寺の薬師如来像」をはじめとする指定有形文化財のほか、「森と水のアウトドア体験広場」「伊勢滝」「宮田高原」などもあります。休みのたびに色々な体験ができることから、退屈することなく田舎暮らしを楽しめます。
第2位:島根県飯南町
人口1万人未満の自治体の人気TOP2は、島根県飯南町です。
山、湖、河川などがあり、長閑な田舎暮らしを叶えられる自治体です。自然に関連した名所が充実しているのも特徴で、「東三瓶フラワーバレー」「琴引フォレストパークスキー場」「光明石温泉」で時にアクティブに、時にのんびりとした時間を過ごすことができます。
また、飯南町は、第一次産業が盛んな移住先としても知られています。米、メロン、シイタケ、りんごなどが豊富なことから、「家庭の食事には地元産の新鮮な食材を使いたい」「現地生産の食材が多い地域で田舎暮らしをしたい」という方にピッタリです。
第1位:北海道沼田町
人口1万人未満の自治体で人気NO1を獲得したのは、北海道沼田町です。
「雨竜川」「幌新太刀別川」「ポロピリ湖」のほか、平野や山々を見渡せる自然の多い自治体です。どこまでも続く緑と青い空のコントラストが美しく、息を呑むような大自然の中で田舎暮らしできるというメリットがあります。
また、沼田町は、祭りが多い点も魅力です。「夜高あんどん祭り」や「ほたる祭り」が開催されており、賑わいを感じることができます。祭りの準備や開催を通して地元住民たちと交流できるため、「現地コミュニティに馴染みやすい催し物があっている自治体に移住したい」「祭りを通して早く移住先の生活に適応したい」という方におすすめです。