人生の意義を鼓舞するような映画
また、本作で掲げられているメッセージは、余命宣告を受けた人だけに限ってはいない。前述したように、社会からの疎外感という苦しみが描かれているからこそ、2人が掴む希望は、同様の悩みを持つ人にとって福音となるのではないか。映画オリジナルキャラクターである、リリー・フランキー演じる居酒屋の店長が口にする、真剣に恋をしたことに対する金言が、深く心に残る人もいるだろう。
余命宣告ものというジャンルの枠組みにとらわれない、「疎外感を持つ者同士のラブストーリー」であり、「人生の意義」や「生きた証」そのものを鼓舞するような映画にもなっているのだ。
小松菜奈と坂口健太郎をはじめとした豪華俳優陣の熱演を期待する人はもちろん、美しい映像と音楽をただ堪能したいという人も、ぜひ劇場へと足を運んでほしい。
©2022映画「余命10年」製作委員会
<文/ヒナタカ>
"提供・女子SPA!
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