その後、担当者の方がエージェントに直接会って話してくださったものの、「やはり費用の面と海外作家の絵本を国内で販売していく力が弊社には足りていないとの判断に至った」とのことで不採用のご連絡をいただいたそうです。
不採用という結果は残念でしたが、半年のあいだ、とても丁寧に対応してくださり、そこまで考えてくださったことのほうがとてもうれしかった、とJさんは教えてくれました。
また、原書を返送してくれない出版社も多いなか、非常に温かい言葉を添えて返送してくれたことにも感激し、やはり応援していきたい出版社だと改めて思ったそうです。誠実なご対応に勇気をもらったと報告してくれました。
持ち込みがうまくいかないことが続くと、自尊心が削られてしまうかと思います。それだけではなく、人のことも信じられなくなってしまいますよね。お返事がなかったり、なかなか連絡がつかなかったりすると、「どうせ忘れられているんだ」「まだ検討も始めていないのかも。いや、検討する気すらないのかも」と思うようになってしまうのです。これは人として、とても悲しいことだと思います。
実際に相手が忙しくて忘れてしまっているケースも、たしかにあるでしょう。だけどちゃんと検討してくれていることだってもちろんありますし、場合によっては、今回お伝えしたケースのように、こちらが思う以上に、実現に向けて一生懸命動いてくれていることだってあるのです。
「どうせ……」という気持ちになってしまった時は、ぜひ今回のエピソードを思い出してほしくて、番外編としてお届けしました。ご報告くださったJさん、素敵なご対応をしてくださったA社のみなさま、ありがとうございました!
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