【今週の一冊】
「クルドの食卓」中島直美著、ぶなのもり発行、2022年
先日「東京クルド」という映画を観ました。主人公は日本生まれのクルドの子どもたち。在留資格が無い中、未来を夢見て生きる若者たちが描かれています。クルド民族とは「国家を持たない世界最大の少数民族」。トルコやイラク、シリアなどに分布しています。残念ながらそれぞれの場所で迫害の憂き目にあい、苦しい状況に直面しているのです。そうした境遇から脱出して来日はしたものの、在留資格を得られず、日本生まれ日本育ちの二世たちも大変な人生を歩んでいます。
今回ご紹介するのは、埼玉県川口市でクルド料理教室を営む中島直美さんによる一冊。川口市は日本でもクルド人口が多いとされています。本書は写真付きのオールカラー。日本にある食材で作れるレシピが満載です。
クルド人は大家族が多いとされます。クルド風ピザは皆でワイワイ楽しみながら食べられるようなサイズに食材が載った一品です。中東のクルド人は家の外のかまどでピザを焼きますが、在留クルド人は日本の家電をフル活用するそうで、ホットプレートが重宝されています。
個人的に魅了されたのが「キュウリのヨーグルトサラダ」。家にあるものですぐに作れそうです。一方、「テナシール」と言われるライスプディングや、「ドトゥル」(揚げ菓子のシロップ漬け)など、コンビニスイーツとして販売したら大ヒットするのではと他力本願(?)で想像したりしています。
食を通じてクルド民族を知ることのできる、貴重な一冊です。
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