デメリットしか感じられない田舎暮らしへの移住で失敗しないために

田舎暮らしはデメリットしかないって本当?田舎暮らしの実態を徹底解剖!
(画像=『移住支援.com』より引用)

田舎暮らしには、デメリットが多いという特徴があります。快適かつ充実度の高い田舎暮らしを実現したい方は、ポイントを抑えて移住準備を行いましょう。
田舎エリアへの移住で失敗を防ぐポイントは、以下のようになっています。

・移住したい地域に訪問して下見をする
・移住体験やお試し移住をする
・段階を踏んで都心部からある程度の距離のところ住んでみる
・移住支援制度がある自治体を選ぶ

田舎暮らしを始めるにあたって、徹底した事前準備を行うことが成功の秘訣です。デメリットを払拭するためにも、自身が長期的に楽しく暮らせる移住地を見つけましょう。
では、各項目を詳しくチェックしていきます。

移住したい地域に訪問して下見をする

田舎暮らしを始める際は、移住地の事前訪問を行いましょう。
移住候補地が決まったら、現地の下見をすることが大切です。
実際に移住候補地を訪れることで、狭い道が多い、急な坂が多い、風が強いなど、地図やネットでは分からない情報を得ることができます。下見をする際は、希望する居住エリアをある程度絞っておくことがポイントです。

周辺の治安や地形を見るのはもちろん、生活圏の利便性についてもチェックするよう心掛けましょう。
最寄り駅、病院、学校、銀行、商店街やショッピングセンターといった買い物できるエリアを事前にピックアップすることで、居住エリアからの距離や移動方法について現地で再確認することができます。

「駅まで近いと思っていたら坂が多くて移動がつらい」「道が狭いからショッピングセンターまで行くのに迂回して運転しないといけない」など、現地訪問で気づくことは多々あります。
暮らしやすい移住地を見極めるためにも、下見は必ず行うようにしましょう。

移住体験やお試し移住をする

田舎暮らしを失敗に終わらせないためにも、事前に移住体験やお試し移住をすることが大切です。
移住支援に積極的な自治体の中には、移住検討者用のお試し住宅を保有しているエリアも存在しています。
無料、もしくは格安料金で利用できる仕組みになっており、現地の生活を一定期間に渡って体験することができます。

移住地との相性は、実生活を送ってみなければ分かりません。
「旅行で訪れたことがあって居心地が良かった」「口コミで人気の移住地だった」といった理由で移住を決行しても、自身にとって暮らしにくい場所だったということは多々あります。自分自身が長く快適に暮らせる移住地を見つけるためにも、移住前に現地での生活を体験してみましょう。

移住体験を行うことで、現地の気候、物価、自然環境、交通アクセス、買い物の利便性、人間関係などを知ることができます。
自身にとっての優先順位をリスト化し、より相性の良い移住地を見極めることがポイントです。
暮らしにくさを感じる場所に移住しても、長期的に暮らすことは難しくなっています。理想の田舎暮らしを叶えるためにも、移住前の準備を徹底するよう心掛けましょう。

段階を踏んで都心部からある程度の距離のところ住んでみる

田舎エリアへの移住を検討している方は、段階を踏むことがポイントです。
都市部から田舎へ移住した場合、大きな環境の変化を感じることになります。
利便性の悪さ、田舎独特の人間関係、就業先や給料に関する不満など、さまざまなデメリットに目が行きがちです。環境の変化に対する不満を減らすためにも、まずは都市部に近い場所へ移住してみましょう。
都市部から程近い場所に移住した場合、カルチャーショックや理想と現実のギャップを感じにくいというメリットがあります。段階的に田舎エリアへの移住を進めていき、田舎暮らしに適応しやすい状態を作ることが大切です。

移住支援制度がある自治体を選ぶ

田舎暮らしで失敗しないためにも、移住支援制度の活用を検討してみましょう。
人口の過疎化が目立つ自治体では、多彩な移住支援を実施しています。移住地を絞り込む前に、移住支援制度の詳細について確認するのがおすすめです。
ここでは、以下3つの自治体について紹介していきます。

・千葉県南房総市
・滋賀県高島市
・岡山県赤磐市

移住相談、空き家バンク、お試し移住制度、移住支援金の支給、住宅に関する補助金など、自治体ごとに異なる移住支援制度が設けられています。自治体が独自で行うユニークな制度もあり、活用することでさまざまなメリットを得ることができます。
では、各自治体の詳細についてチェックしていきましょう。

千葉県南房総市

南房総市は、千葉県の最南端に位置しています。海岸沿いの一部は「南房総国定公園」に指定されており、海辺での田舎暮らしを楽しみたい方に最適な移住地です。

田舎暮らしはデメリットしかないって本当?田舎暮らしの実態を徹底解剖!
(画像=『移住支援.com』より引用)

また、ビワや温州ミカンをはじめとする農業や、漁業が盛んな地域としても知られており、鮮度の高い良質な食材が手に入れられるエリアとなっています。自然の多い南房総市は、暮らしやすさもポイントです。

学校、学習塾、図書館などをはじめとする教育機関のほか、病院、郵便局、銀行といった生活利便施設も充実しています。便利さを兼ね備えていることから、単身世帯、子育て世帯、シニア世代まで、幅広い層にとって快適に暮らすことができます。東京までは車で1時間20分ほどとなっており、都会へのアクセスの良さも魅力です。

移住相談
南房総市では、オンライン、電話、メールでの移住相談を実施しています。「地域おこし協力隊」が相談窓口を担当しており、移住に関するさまざまな疑問を解決します。対応時間は平日の10時~17時となっており、1度につき1時間の相談時間です。

空き家バンク
南房総市では、移住者向けに空き家バンクを設けています。南房総市と「南房総市空き家バンク協議会」が協定を結んでおり、空き家所有者と空き家の取得希望者を繋ぐ役割を果たしています。

トライアルステイ
南房総市への移住検討者を対象に、お試し移住ができる宿泊施設を提供しています。自然環境の良い一軒家、海岸沿いのリノベーションハウス、里山の古民家など、異なる3種類の住宅スタイルから選択可能です。宿泊期間は2泊3日~5泊6日で、各住居には掃除機、冷蔵庫、電子レンジなどが揃っています。宿泊料は無料ですが、交通費や食費は利用者の自己負担です。

UIJターンによる起業・就業者創出事業移住支援金
東京圏から南房総市へ移住した世帯に対して、移住支援金を支給する制度です。移住、就職、テレワーク、起業などの条件が設けられており、条件を満たすことで支援金の受給対象となります。単身世帯で60万円、2人以上の世帯では100万円が支給される仕組みになっています。

南房総市新たな仕事と雇用創出支援事業補助金
南房総市内で起業、市内進出、新分野参入などを行う場合、補助金が支給されます。起業補助額は最大100万円で、南房総市を含む安房郡市外から移住する子育て世帯はプラス50万円です。市内進出では、3名以下の従業員を雇用している場合で最大100万円、3名以上で最大200万円が支給されます。新分野参入、ワーケーション、事業高度化などの支援事業では、最大100万円の補助金額となっています。

南房総市では、さまざまなジャンルの住居でお試し移住生活を楽しめます。海のイメージが強い南房総市ですが、里山の古民家で田舎暮らしを体験できる点も特徴です。
自身にとって住み心地の良い環境を見極めやすく、失敗のない移住生活を送ることに繋がります。

また、南房総市が実施する支援制度は、起業や事業進出を試みる移住者にも最適です。移住地でビジネスを始めたい方は、雇用創出の支援が充実している南房総市を移住候補地に加えてみてはいかがでしょう?

滋賀県高島市

滋賀県高島市は、県内最大面積の自治体です。
ラムサール条約に登録されている「琵琶湖」がある高島市ですが、市内の72%は森林となっています。住むエリアによって湖、丘陵、山といった異なる自然環境を味わえることから、自身が理想とする田舎暮らしを実現できます。

田舎暮らしはデメリットしかないって本当?田舎暮らしの実態を徹底解剖!
(画像=『移住支援.com』より引用)

また、高島市は、福祉や教育に力を入れている自治体です。病院、養護老人ホーム、訪問介護施設、学校、教育支援センターなどがあり、家族で移住を検討している方にもおすすめです。
地域のコミュニティ活動も盛んなことから、「自分に合うコミュニティで友達作りを楽しみたい」「移住後の人間関係が心配」という方でも安心して暮らすことができます。
以下は、高島市が実施している移住支援制度の詳細です。

相談窓口
高島市役所では、定住相談窓口を開設しています。現地の情報を得られるのはもちろん、就労や理想の暮らしについて相談できるという特徴があります。希望者には移住体験者との交流もセッティングしており、移住体験者の生の声を聞ける点もポイントです。相談時間は平日の9時~17時で、問い合わせは電話かメールとなります。

Handbook
高島市では、移住検討者向けのハンドブックを発行しています。移住のステップについて解説しており、高島市への移住を考えている方に有益な情報を提供しています。高島市が実施する子育て支援、住まい、就労、自然環境、暮らし、行事など、さまざまな情報を一度にチェックできるハンドブックです。

お試し住宅
高島市は、市内の木造住宅をお試し住宅として提供しています。家具家電や駐車場付きとなっており、家賃は月2万円です。最長で3か月まで滞在できる仕組みとなっているので、長期で田舎暮らしを体験したい方におすすめです。ただし、お試し住宅は、家族連れでの利用が必須条件となります。

空き家紹介システム
高島市では、空き家の所有者と貸借・購入希望者をマッチングする空き家紹介システムを設けています。空き家の情報収集、移住相談、申し込み、見学などを全て担うシステムとなっており、移住先でスムーズに空き家を取得することができます。

定住住宅リフォーム補助
高島市への移住者を対象に、住宅リフォームへの補助を行っています。補助額はリフォームにかかった経費の4分の1以内で、上限は50万円です。尚、補助を受けられる条件には、リフォームの請負業者が市内業者であること、リフォーム工事の総額が50万円以上であること、高島市への転入後3年を経過していないこと、工事の着工前に補助金の申請を済ませることなどが含まれます。

高島市は、長期でお試し移住したい方に最適な移住地です。
移住前に田舎暮らしを体験できることから、理想と現実の差を埋めやすいという特徴があります。
また、住宅のリフォームに関する支援制度も整っており、快適な住居づくりができる点もポイントです。住宅にかかる経費を節約できることから、経済的負担の軽減が実現します。

岡山県赤磐市

岡山県赤磐市は、人口4万2,000人ほどの自治体です。
山や河川が多い自然豊かなエリアで、年間を通して温暖な気候となっている点もポイントです。また、市内にはJR西日本・山陽本線の「熊山駅」があります。

田舎暮らしはデメリットしかないって本当?田舎暮らしの実態を徹底解剖!
(画像=『移住支援.com』より引用)

県庁所在地の岡山駅までは乗り換えなしで25分程度となっており、通勤や通学に便利な立地です。山陽自動車道山陽IC、美作岡山道路熊山IC、吉井ICもあるため、周辺エリアへのお出掛けがしやすい移住地となっています。

以下は、赤磐市が実施している移住者向けの支援制度です。

移住相談
赤磐市では、移住コンシェルジュ、オンライン、対面や電話による移住相談を実施しています。赤磐市への移住・定住経験を持つ移住コンシェルジュに相談することで、より具体的に移住準備を進めることができます。オンライン相談は、月・火・木・金の週4回の対応が可能です。一度の相談時間は30分で、遠方に住んでいる移住検討者も利用しやすい仕組みになっています。

お試し移住
赤磐市では、移住検討者向けにお試し移住用の住居を提供しています。大自然の中の古民家や街から程近い立地の住宅街など、さまざまな立地を希望できる点がポイントです。短期から長期まで利用可能となっているため、移住地の特徴をしっかりと確かめることができます。

移住就業支援事業
東京圏から赤磐市へ移住した場合、移住支援金の受給対象となります。受給条件には、移住前の住所や居住年数、赤磐市へ移住した後の継続居住年数、就業、世帯構成に関するものが含まれます。支給額は、単身世帯で60万円、2人以上の世帯で100万円です。

空き家バンク
赤磐市内の空き家情報を、空き家バンクのホームページから確認できます。所在地、物件詳細、写真が閲覧可能となっており、見学希望の場合は取り扱い不動産業者に連絡する仕組みです。

空き家改修費補助金
空き家バンクを活用して住宅を取得した移住者に対し、改修費用の補助を行う制度です。台所、トイレ、浴室、屋根、冷暖房設備、雨どい、壁など、住居に関する幅広い改修工事が対象となります。補助額は、改修費用にかかった経費の2分の1までで、上限100万円です。尚、補助対象者となるには、申請前の3年間にわたって岡山県外に居住していることや、補修工事後の住宅に3年間暮らすことなどの条件を満たす必要があります。

赤磐市結婚祝金
夫か妻が赤磐市外からの移住者で、赤磐市主催の婚活イベントをきっかけに結婚した夫婦に対し、結婚祝金を支給する制度です。赤磐市内で2年間の結婚生活を継続することなどが条件となっており、祝金の金額は20万円です。

赤磐市は、移住支援に力を入れている自治体です。
移住前から移住後まで多種多様な移住支援制度を設けており、経済的メリットを感じられる点も特徴です。充実した移住支援を活用しながら田舎暮らしを始めたい方は、赤磐市への移住を検討してみてはいかがでしょう?

まとめ

田舎暮らしはデメリットしかないって本当?田舎暮らしの実態を徹底解剖!
(画像=『移住支援.com』より引用)

田舎暮らしは、都市部で暮らす移住検討者に人気のライフスタイルです。
しかし、田舎への移住を後悔している層が多いことも忘れないようにしましょう。

独特の人間関係や利便性の悪さが目立つ田舎暮らしには、理想と現実のギャップを感じやすいという特徴があります。
「思い描いていた田舎暮らしと違う」と後悔しないためにも、事前に田舎で生活するデメリットを調査することが大切です。
田舎暮らしの体験や段階的な移住を通して、自身が長く暮らせるライフスタイルかどうかを見極めましょう。


提供・移住支援.com

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