気になったのでネットのニュース記事ではどのような訂正があるのか調べたところ、なんと朝日新聞デジタルには「訂正・おわび」というページがありました。そこを見ると「訂正しておわびします」という言葉が冒頭にあり、本文の方で「○○としたのは誤りでした」といった記述があります。ネットニュースの場合、速報性が重宝される分、誤りが出やすいのかもしれません。

ところで「お詫び」から派生してもう一つ話題を。本サイト「ハイキャリア」を運営するテンナイン・コミュニケーションからのご紹介で、私は映画「謝罪の王様」(2013年)に声の出演をさせていただいたことがあります。作品のテーマは「謝罪」で、複数のエピソードがオムニバス形式で描かれています。中でも私が好きなシーンは、阿部サダヲさん扮する主人公が、ラーメン店主に謝罪を求めるという場面。粗相をした店主にその場ですぐに謝ってもらいたかっただけなのに、それが叶わず、話がどんどん逸れて大ごとになってしまう光景が描かれています。

そうなのです。人が謝罪において求めるものは、相手からの体の良い言い訳でもなければ、時間がたってからの仰々しい謝罪でもありません。ただ一言、「悪かった、ごめんなさい」を間髪入れずにその場で言ってもらえれば良いのです。

古典落語「子はかすがい」には、自分の息子を誤解して非難した母親が自分の過ちに気づき、即座に「許しておくれ」と息子に詫びるシーンがあります。通訳者の誤訳も日常生活における誤解も、「過ちに気づいたらすぐに詫びること」が肝心なのでしょうね。

(2022年7月12日)


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