ヨガのクラスに行くと、最後にもれなくついてくる「シャヴァーサナ」。
これってポーズなの?休憩?それともリラックス?寝ていいの?などなどシャヴァーサナについて疑問に感じている人も少なくありません。
そこで、この記事ではシャヴァーサナの目的や効果、正しいやり方について詳しく解説していきます。
シャヴァーサナに対するさまざまな考え
ヨガに関する質問のなかでも多いのが「シャヴァーサナはポーズなのか?」というものです。
結論から言うと答えは「イエス」で、シャヴァーサナは間違いなくヨガのポーズであり、しかも数千、または数万種類あるとされるヨガのポーズの中でもっとも大切なポーズの一つと考えられています。
ただし、ヨガの流派によってその取り組み方には違いがあります。
例えば、『シヴァナンダヨガ』という流派では1ポーズごとにシャヴァーサナを取り入れるので、60分のクラスの中で10回以上はシャヴァーサナを行います。
一方、『アシュタンガヨガ』ではシャヴァーサナを行わない先生もいます。
また、どの流派でも「シャヴァーサナは最上級に難しいポーズだから、横になってシャヴァーサナと言っているのはレスト(休憩)に過ぎない」という先生もいます。
こう言われると、私もシャヴァーサナが本当にできている自信がないのですが、一般的にはクラスの最後に5〜20分程度、マットに仰向けに横たわり、何もせずに瞑想に近い状態で休むことをシャヴァーサナと言って良いでしょう。
シャヴァーサナを行う目的とは?
ヨガの経典の一つである『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』には、シャヴァーサナについて「このポーズは他のアーサナ(ポーズ)による疲労を取り除き、心を平静にする」と書かれています。
つまり、シャヴァーサナの1番の目的と効果は「ヨガの練習による疲労を回復し、心を穏やかにする」ということになります。
実際、ヨガの練習でシャヴァーサナを飛ばすと筋肉痛が残ったり、興奮し過ぎて夜眠れなくなったりすることは多々あり、ヨガをリラクゼーションや適度な運動目的で始めたのに案外ハードだったと感じる人や、ヨガをすると逆に夜の眠りが浅くなる、食欲が増す、闘争心のようなものが湧いているという感覚がある方は、シャヴァーサナをきちんと取り組めていない可能性が高いと言えるでしょう。
私自身、ヨガを教える以前はシャヴァーサナがそれほど好きではありませんでした。
「お金を払ってレッスンを受けていて、10分もただ休んでいるなんてもったいない!」とさえ思っていましたが、このゆとりのない考え方こそがシャヴァーサナを続けることで自然に改めらたのです。
それと同時に、あのポーズができないから自分はダメだとか、あの人のポーズは間違っているんじゃないかというような、自分や他人をジャッジすることもどんどんなくなっていきました。
これは本当に不思議なことで証明するのが難しいのですが、シャヴァーサナを続けていくことでマインドが変わったと言っても過言ではありません。