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2020/03/17

iDeCo(イデコ)はSBI証券と楽天証券どちらがおすすめ?FPが解説

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
銀行の前を通りかかるとiDeCoのキャンペーンを見かけたり、証券口座を開設するとiDeCoの口座も併せて開設しないかと聞かれたりと、最近はiDeCoをすすめる金融機関が多くなりました。しかしiDeCoは1人1口座しか作れない上に、金融機関によってサービスに違いがあるので、口座を開設する際は慎重に選びたいところ。

最近では手数料の安さや商品の豊富さでネット証券が人気ですが、今回はその中でSBI証券と楽天証券を比較してみます。

SBI証券と楽天証券は手数料が安い

手数料はどちらも最安値

iDeCoの運営は、加入資格の確認や掛け金の引落しなどを行う「国民年金基金連合会」と、口座管理や運用などを行う「運営管理機関」、積立金の管理や給付を行う「事務委託先金融機関」が主に行っており、iDeCoを利用するとそれぞれに手数料を払う必要があります。

国民年金基金連合会と事務委託先金融機関に払う手数料は、どの金融機関もほとんど差がありませんが、運用期間中に運営管理機関に支払う手数料は金融機関ごとに決まっていて、2020年3月現在月額で0円から458円とかなり差があります。(積立を行わない場合の手数料)

SBI証券と楽天証券は、運営期間中にかかる手数料が0円なので、どちらを選んでも最も安い手数料でiDeCoを利用することができます。

SBI証券にはプランが2つある

SBI証券には2018年から始まった「セレクトプラン」と、サービス開始当初からある「オリジナルプラン」がありますが、違いは投資信託のラインナップのみで、どちらのプランでも手数料は同じです。

取り扱い商品の数はSBI証券が少し多い

商品の種類を比べてみると

SBI証券の2つのプランと楽天証券のiDeCoの商品は、以下のとおりです。

表. SBI証券と楽天証券の取り扱い商品の種類と本数
投資信託のカテゴリ SBI証券 楽天証券
オリジナルプラン セレクトプラン
日本株式 インデックス 4本 2本 2本
アクティブ 5本 4本 4本
先進国・世界株式 インデックス 5本 8本 3本
アクティブ 4本 4本 3本
新興国株式 インデックス 2本 1本 1本
アクティブ 0本 1本 0本
日本債券 1本 1本 2本
先進国・世界債券 1本 3本 3本
新興国債券 1本 1本 1本
REIT 2本 2本 3本
バランス型・その他 12本 9本 9本
※2020年3月13日現在

外国株式投資信託が豊富なSBI証券

取り扱っている投資信託の数は、SBI証券のオリジナルプランが37本、セレクトプランが36本に対し、楽天証券は31本とやや少ないです。内訳を見てみると、最も大きな違いは先進国・世界株式の投資信託の数で、特にSBI証券では外国株式投資信託の中でもインデックスファンドの選択肢が多いことがわかります。

投資できる投資信託の違いを解説

投資対象と信託報酬をチェック

iDeCoでは自分で投資商品を選ぶ必要がありますが、投資に馴染みのない人はどの商品を選べばいいか迷うでしょう。そこで、投資に詳しくない人でも最低限確認しておきたいポイントを2つご紹介します。

1つ目は、投資対象です。投資信託はいろいろな株式や債券に分散して投資しているのですが、適当に選んでいるわけではなく、「特定の地域」や「特定の業種」というように、ある程度の基準があります。

リスクを分散するためには、同じような投資信託だけでなく、投資対象が異なる投資信託を組み合わせることが大切です。初心者はまず「対象が国内か海外か」を確認し、海外の場合は「先進国か、新興国か、それとももっと広範囲か」を見るようにしてください。その上で、対象地域が異なる投資信託にバランス良く投資するようにしましょう。

2つ目は、信託報酬です。信託報酬とは投資信託を管理・運用してもらうための手数料で、投資信託を保有している間は定期的に支払う必要があります。手数料と言っても年間1,000円などと決まっているわけではなく、投資信託ごとに「総資産額の何%」という形で決まっていて、多くの投資信託では0.2%から2%程度です。0.5%未満であれば、安い部類と考えていいでしょう。

一般的に信託報酬は、TOPIXなどの株価指標と同じ動きを目指すインデックスファンドのほうが、株価指標を上回るパフォーマンスをファンドマネージャーがいろいろと考えるアクティブファンドより安いです。同じ100万円を投資するにしても、信託報酬が0.2%と2%だと年間の手数料はそれぞれ2,000円と2万円で、かなりの差になります。

投資対象ごとのインデックスファンドを比較

SBI証券と楽天証券で、投資地域別のインデックスファンドの手数料を比較してみましょう。

【国内株式(TOPIX連動)】
・SBI証券オリジナルプラン
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド信託報酬 0.176%

・SBI証券セレクトプラン
 eMAXIS Slim 国内株式信託報酬 0.154%以内

・楽天証券
 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド信託報酬 0.176%

【海外株式】
<北米>
・SBI証券オリジナルプラン
 iFree NYダウ・インデックス信託報酬 0.2475%

・SBI証券セレクトプラン
 iFree NYダウ・インデックス信託報酬 0.2475%
 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)信託報酬 0.0968%以内

・楽天証券
 楽天・全米株式インデックス・ファンド信託報酬 0.162%程度

<新興国>
・SBI証券オリジナルプラン
 三菱UFJ DC新興国株式インデックスファンド信託報酬 0.605%
 EXE-I新興国株式ファンド信託報酬 0.381%程度

・SBI証券セレクトプラン
 eMAXIS Slim 新興国株式インデックス信託報酬 0.2079%以内

・楽天証券
 インデックスファンド海外新興国(エマージング)株式信託報酬 0.605%

<全世界>
・SBI証券オリジナルプラン
 EXE-iグローバル中小型株式ファンド信託報酬 0.331%程度
 DCニッセイ外国株式インデックス信託報酬 0.154%

・SBI証券セレクトプラン
 eMAXIS Slim 先進国株式インデックス信託報酬 0.10989%以内
 eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)信託報酬 0.1144%以内

・楽天証券
 たわらノーロード先進国株式信託報酬 0.10989%
 楽天・全世界株式インデックスファンド信託報酬 0.212%

※上記はSBI証券と楽天証券のそれぞれの地域ごとの代表的なインデックスファンドをピックアップしています。

SBI証券では、セレクトプランの「eMAXIS Slimシリーズ」の信託報酬が安いため人気があります。

楽天証券で取り扱っている「楽天・全米株式インデックスファンド」と「楽天・全世界株式インデックスファンド」は楽天証券でしか購入することができない商品であり、特に「楽天・全世界株式インデックスファンド」は中型株・小型株を含む8,000もの銘柄で構成されているため、これ1本で全世界の株式市場を幅広くカバーできるインデックスファンドです。

老後まで使うiDeCoではサービスやサポートも大切

楽天証券のコールセンターは土日も対応

iDeCoの目的は老後資金の準備なので、口座を開設した金融機関とは長い付き合いになります。よって、手数料や商品数以外にもサービスや各種サポート内容も確認しておきましょう。

ネット証券には実店舗がないため、運用や手続きに関してわからなくなった時のことを考えると不安かもしれませんが、SBI証券にも楽天証券にもiDeCo専用のコールセンターがあります。対応時間は、以下のとおりです。

SBI証券     平日・土曜日・日曜日(年末年始・祝日を除く)の8時から18時
楽天証券    平日(祝日を除く)の10時から19時、土曜日・日曜日の9時から17時

実際に人と話して相談できるので安心ですね。ただし、SBI証券では土曜日・日曜日は新規加入に関する問い合わせのみの対応となっているので、週末に運用商品や各種変更に関する質問ができないことに注意が必要です。

楽天証券ではLINEで問い合わせもできる

楽天証券ではAIチャットをLINEで提供し、iDeCoに関する一般的な問い合わせや節税メリットシミュレーションなどに24時間対応しています。

今や家族や友人とのコミュニケーションツールとしてすっかり定着したLINEで問い合わせができるので、電話が苦手な人でも自分のペースでサポートを受けられますし、質問したくなった時にいつでも対応してもらえるのも安心です。LINEでのサポートは、楽天証券のユニークな特徴と言えるでしょう。

iDeCo以外の観点でも証券口座を比較しよう

今回はiDeCo口座を開設する金融機関としてSBI証券と楽天証券を紹介していますが、iDeCo以外の観点で使いやすさを比較してみましょう。

まず、管理画面の使いやすさですが、楽天証券はバナーやアイコンで直感的に操作できるように工夫されているのに対し、SBI証券はテキストやグラフなどをメインにシンプルにまとめられています。どちらもスマホ用に最適化された、使いやすい管理画面を用意しています。

楽天証券は「マネーブリッジ」で楽天銀行と、SBI証券は「SBIハイブリッド預金」で住信SBIネット銀行と連携していますが、SBIハイブリッド預金の金利が0.01%なのに対し、楽天証券のマネーブリッジでは0.1%とかなり金利が高いです。

SBI証券もおすすめの証券会社ですが、すでに楽天証券で取引をしている人や楽天での買い物が多い人は、iDeCo口座も楽天証券で開設したほうが、メリットが多いかもしれません。

長い付き合いになるiDeCo口座はネット証券も視野に入れよう

iDeCo口座を開設する金融機関として人気のネット証券の中で、今回はSBI証券と楽天証券を比較してみました。どちらも手数料が最安値で取り扱い商品数も多いためおすすめですが、SBI証券は外国株式投資信託に力を入れており、楽天証券は土日もサポートがあったりLINEで問い合わせできたりと、それぞれ特徴があります。

長い付き合いになるiDeCo口座、自分にとってぴったりの金融機関を選んでください。

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文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所

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