過去5年の間にフリーターであったり、無職だったりして国民年金が未納となっている期間はありませんか?

「年金の未納」とは国民年金保険料の払い忘れのことであり、学生などに認められる「免除」とは異なります。もし、未納期間があるのなら、その年金を支払うチャンスは2018年9月まで。このチャンス、逃すともったいないですよ。

後納制度が2018年9月30日で終了

国民年金は毎月納めるのが基本ですが、納め忘れることもあるでしょう。このような時のために、「後納制度」という救済措置があります。

「後納制度」とは、過去5年以内の期間に納め忘れた保険料を納付できる制度です。この制度を利用すれば、時効(2年間)を過ぎてしまった保険料を納めることができます。しかし、「5年の後納制度」は2018年9月30日で終了してしまいます。

もし年金の未納を放っておくと、将来もらえる年金額が減ることになります。さらに、老後に年金をもらうためには、原則10年以上の加入期間が必要です。年金の未納期間があり、加入期間が10年に満たないと、年金は1円ももらえません。ですが、年金を後納することで、年金受給資格を得られることもあります。年金を納めるなら今がチャンスです。

年金保険料を後納するとどのくらい年金がもらえる?

後納制度を使って年金を納める場合、保険料は下記の通りです。

2013年分 1万5,580円/月
2014年分 1万5,590円/月
2015年分 1万5,760円/月
2016年分 1万6,260円/月

もし、2015年に1年間未納があるなら、納めるべき年金保険料は、

1万5,760円×12ヵ月=18万9,120円

となります。この金額を期限内に納める必要があります。

支払った保険料に対し、どれだけ年金が増えるのか、気になるところだと思います。1年間の保険料を後納すると、将来もらえる年金は1年あたり約1万9,500円増えます。18万9,120円の支払いに対し、年間1万9,500円増えるということは、10年以上年金を受け取ることができれば、元がとれるという計算になります。

年金がもらえるのは65歳からです。女性は長生きですから、十分元がとれると思いませんか?

後納制度の手続き方法

後納するためには、「国民年金後納保険料納付申込書」を9月28日までに近くの年金事務所に提出する必要があります。年金事務所に行く時間がとれない方は、郵送での手続きも可能です。日本年金機構のホームページから書類のダウンロードができますから、この機会を逃さずに納付しておきましょう。

国民年金後納保険料納付申込書(PDF)ダウンロードページ

文・前田菜緒(1級ファイナンシャル・プランナー、CFP)

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