(本記事は、星渉氏の著書『神メンタル 「心が強い人」の人生は思い通り』、KADOKAWA、2018年7月6日刊の中から一部を抜粋・編集しています)
【『神メンタル 「心が強い人」の人生は思い通り』シリーズ】
(1)「がんばっても報われない」と感じてしまうのにはこんなワケがあった
(2)東日本大震災が変えた「自分がやる」理由
(3)物ごとを3日坊主にしないためのカンタンなコツ
※以下、書籍より抜粋
0秒で新しい習慣を定着させる方法
たとえば、「未来で実現したい画像を毎日見る」ということを習慣化させる場合。
三日坊主になるのは、単純に「よし、毎朝この画像集を見るぞ」と意気込むだけ、というパターンです。
これでは、3日後には「毎朝画像を見る」ということ自体を「忘れてしまっている」でしょう。
それに対して、「すでに習慣になっているものに付け加える」とは?
まず私は“毎日”画像を見るために、「“毎日”考えないでも無意識にしていること」を探しました。
目覚まし時計を止める、朝起きたら時間を確認する、歯を磨く、シャワーを浴びる、服を着替えるなどなど。
そして、これらのもうすでに習慣になっているものと同時に「画像集を見る」という行動をしただけなのです。
一番都合がよかったのが、「自宅のマンションのエレベーターで1階に降りる」という習慣に「画像を見る」を付け加えたものです。
マンションのエレベーターに乗るたびに画像集を開く。
こういう「条件づけ(ある出来事が起きたらこう反応するという習慣)」を確立すると、エレベーターに乗ると自動的に画像集を開くようになるのです。
どうでしょう?
これなら誰でも簡単にできると思いませんか?
さて、あなたは毎日しているどんなことに「画像を見る」という習慣を付け加えられるでしょうか?
ちなみに、それでもなかなか習慣化しなかった場合のための奥の手も、お教えしましょう。
たとえば「エレベーターに乗った時に画像を見る」と決めても、エレベーターに乗った時にふと“面倒だな”という気持ちが湧いてしまうこともあります。
まさに脳の「順化」であり、誰にでも起きることなので仕方がありません。
では、その時どう対処すればいいか?
「ちょっとだけやればいい」のです。
「画像を見る」であれば、あなたの画像集すべてを見る必要はありません。
画像を1枚だけ見ればいいのです。
いくら面倒だといっても、1枚だけなら見ることはできるはずです。
そう思って1枚だけ見ると、「せっかくわざわざスマホで画像集を開いたんだから、1枚だけしか見ないなんて”もったいない””もっと見たい”」という気持ちが生まれるのです。
これは、モチベーションに影響を与えているといわれる、大脳基底核の一部である 「淡蒼球」が体を動かすことで刺激されて、モチベーションが高い状態が作られるというメカニズムによるものです。
たとえば「最初は、やる気がなかった部屋の掃除も、少し片付け始めたら、目につくところが気になりだして、最終的には部屋中をキレイに掃除していた」なんて経験はないでしょうか?
それと同じことです。
最初は“1枚だけ”と行動するハードルを徹底的に下げて、「それくらいならやってもいいか」と「動く」ことで「淡蒼球」を刺激し、モチベーションをアップさせる。
結果、2枚以上の画像を見ることができるというわけです。簡単ですが、きわめて科学的な手法でしょう。
ダイエットや筋力トレーニングで「毎日腹筋を30回する」と思っても続かない人も、これを応用すればいいのです。
いきなり毎日30回するのではなく、腹筋1回だけをやることを続けます。
すると、「1回だけなんて物足りない」 「もったいない」という気持ちが生まれ、10 回、20回やるようになり、気がつけば毎日腹筋を30 回やるという習慣が身についているでしょう。
このように、物事を習慣化するには、脳の仕組みを使った科学的な手法を用いるのがベストなのです。
星渉(ほし・わたる)
株式会社Rising Star代表取締役。1983年仙台市生まれ。2011年に独立起業し、心理療法やNLP、認知心理学、脳科学を学び始める。それが原点となり、個人の起業家を対象に「心を科学的に鍛える」を中心に置いた独自のビジネス手法を構築。わずか5年間で講演会、勉強会には7200人以上が参加し、これまでに手がけたビジネスプロデュース事例、育成した起業家は623人にものぼる。
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