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2019/03/09

国民年金基金のメリットを最初から丁寧に解説します

(写真=PIXTA)
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「老後の生活が不安」な方が、公的年金に上乗せできる年金として国民年金基金制度があります。国民年金の第1号被保険者(自営業者など)のための制度なので、会社員の方や扶養に入っている方は加入できませんが、フリーランスで働く方にとっては年金を増やせるチャンス。今回は、国民年金基金の制度概要やメリットについて解説します。

国民年金基金はどのタイプが得とかあるの?

(写真=PIXTA)

国民年金基金には「地域型」「職能型」の2種類がありますが、内容に違いはありません。「職能型」は、歯科医師、税理士、タクシー業、クリーニング業など25の職種に該当する方、「地域型」は各都道府県に住所のある方が加入するようになっています。

「口数」と「加入タイプ」の違いについても説明しますね。国民年金基金は、1口だけの加入も可能ですが、口数を増やして年金額を増額することができます。1口目は、「終身年金A型」「終身年金B型」の2つの中から選びます。A型とB型の違いは、「保証期間」の有無です。A型は「15年間保証」があり、加入している人が年金受け取り前や保証期間中に亡くなった場合には「遺族一時金」を受け取ることができます。

2口目は、7つのタイプから選びます。「終身年金A型」「終身年金B型」「Ⅰ型(65歳支給・15年確定年金)」「Ⅱ型(65歳支給・10年確定年金)」「Ⅲ型(60歳支給15年確定年金)」「Ⅳ型(60歳支給・10年確定年金)」「Ⅴ型(60歳支給・5年確定年金)」とあり、年金の受け取り開始年齢や受取期間(終身=一生涯、もしくは5年~15年間)の違いがあります。

国民年金基金の概要はお分かり頂けたでしょうか。次に、国民年金基金のメリットについて解説します。

国民年金基金のメリットは?

(写真=PIXTA)

国民年金基金のメリットは、大きく5つあります。

1、掛け金が将来にわたって一定金額

生命保険の個人年金やiDeCoなど、他の年金商品でも同じですが、貯蓄計画が立てやすいです。そして、途中で任意脱退(解約する)ができないので、確実に老後の資金としてお金を準備することができます。

2、掛け金が全額所得控除になる

掛け金が全額所得控除になるので節税効果があります。節税額は、ご自身の「課税所得金額」と「掛け金」によって異なりますが、1年の節税額=(年間の掛け金)×(所得税の税率+住民税の税率)で概算を計算できますよ。所得税の税率は、課税所得に応じて5~45%となっており、住民税は自治体によって異なりますが10%というところが多いので、10%で計算しておくと良いでしょう。

例えば、毎月の掛け金が15,000円で課税所得が300万円の場合、(15,000円×12ヵ月)×20%(所得税率10%+住民税率10%)=36,000円となります。15年間加入すると、節税額は、36,000円×15年=54万円となるので大きな節約になります。

その他の年金商品と比べると、生命保険の場合は、保険料の一部が所得控除となりメリットが少なくなりますが、国民年金基金以外にも小規模企業共済やiDeCoも全額所得控除となります。

3、将来受け取れる年金額が加入時点でわかる

例えば、女性45歳で「終身年金A型」に1口のみ加入した場合、毎月の掛け金は14,480円で、65歳からは毎月1万円を一生涯受け取ることができます。「将来の受取額が分かっていた方が安心できる」という方におすすめです。

4、終身年金である

毎月受け取れる金額は、他の年金商品に比べて少額になるかもしれませんが、「亡くなるまで」「決まった金額が」「一生涯受け取れる」ということで、老後の資金計画は立てやすくなります。ただし、2口目からは、選択したタイプによっては5~15年の有期年金になる点に注意が必要です。

5、万が一の場合は遺族一時金がある

「掛け損」にならないよう、加入者が亡くなった時には「遺族一時金」が遺族に支払われます。年金を受け取る前なら、死亡時までの掛け金に応じた金額が、年金を受給中に死亡した場合は、残りの保証期間分に応じた金額が支払われます。

「終身B型」に加入している場合は、遺族一時金はありませんが、年金受け取り前に亡くなった場合は1万円の一時金が遺族に支払われます。また、「遺族」の範囲は、加入者の死亡時に生計を一にしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹となっています。

以上の5点が国民年金基金のメリットです。

60歳以上で加入するメリットもある?

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国民年金は、20~60歳未満の方が加入できる制度ですが、65歳まで「任意加入」できます。それに伴い、国民年金基金にも加入することができるようになりました。ただし、加入できるタイプに制限があります。

毎月の掛け金が高く、加入期間が短いので、将来の受け取り年金額も少額ですが、「節税」効果を狙って加入したい方にとってはメリットがあるでしょう。

ここまで、メリットを中心にお伝えしてきましたが、「原則、途中で脱退(解約)、資金の引き出しができない」「利回りが悪い」というデメリットもあります。また、小規模企業共済やiDeCoなど他の制度や金融商品もありますので、メリット・デメリットを比較しながら自分に合った老後の資産形成を考える必要があります。何はともあれ、働いている間に、しっかり将来に備えていきたいですね。

文・冨士野喜子(ファイナンシャルプランナー)

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