大人のカジュアル、一番大事なのはシルエット
──家族5人ともファッションが大好きなバルト家。お子さんたちのファッションから影響を受けることはありますか?
白いTシャツとブラックデニムの究極のミニマムスタイル。決め手は足元のミュールとゴールドの揺れるピアスです。これで、大人の洗練されたカジュアルに
「それぞれが一家言あるわが家。私の着るもの、履くものにもチェックが入って、なかなかの緊張感(笑)。言われて気づくことも、子どもたちの姿を見て感じることもいろいろ。
たとえば、カジュアルファッション。長女のナツエと長男のフェルディノンの二人は帽子やトレーナー、デニムなど共有で着て楽しんでいます。ですから、クリスマスや誕生日など、互いへのプレゼントも、貸し借りできることを前提に選んでいるようです(笑)。見ていて微笑ましくてかわいくて、いいな~と思います。
ユニセックスなカジュアルファッションが主流のいまの時代、それができるんですよね。見ると、フェルディノンはピッタリめに、ナツエはゆるっ、だぼっと大きめに着ています」
流行の「ゆるだぼ」ファッションをしないワケ
──なかよし姉弟ですね。おしゃれの楽しみも2倍になりますしね。中村さんも流行りの「ゆるだぼ」ファッションをすることはあるのですか?
「私自身はしたことがありません。もともとジャストサイズで着るのが好みというのもありますが、“ゆるっ、だぼっ”とした装いは、やはり、その下に、若くて張りのある体があってこそ似合うものではないかと思うのです。若い人がしているとチャーミング。
でも、大人世代は体のいろいろなパーツが重力に逆らえなくなったり、腕や腿などに余分なお肉がついてきたりします。そんな私たちが“ゆるっ、だぼっ”としたファッションをしたら、だらしなく映ったり、気になる部分を隠したりしているようで、かえってその部分を強調してしまうのでは……と感じるのです。私もセーターやチュニックなど大きめのトップスを着ることはありますが、その場合はボトムをすっきりコンパクトにまとめます。そのほうが、大人の女性の場合は、品よくエレガントにまとまるように思います」
──なるほど。若作りではなく、若々しく軽快なコーディネートには、シルエットに注意が必要そうですね。ほかにも、カジュアルを素敵に着こなすポイントがあれば、教えてください。