【今週の一冊】

学習に欠かせぬ自己満足感
(画像=『HiCareer』より引用)

「ミュージアムグッズのチカラ」大澤夏美、国書刊行会、2021年

ロンドンで留学時代を過ごしていた1990年代のこと。大学院の勉強がハードでコンサートや美術展へと現実逃避していました。そのとき目にしたのがショップの充実度。コンサートホールには音楽関連グッズが並び、美術館には企画展にちなんだ商品やアート系のアイテムがそろっていたのです。当時はまだ日本のミュージアムグッズがさほど充実していなかったため、日本もイギリス並になってくれたらと思ったものでした。

あれから年月が経ち、今や日本のミュージアムグッズはバラエティに富んでいます。企画展の場合はキャラクターとのコラボも見られますし、そこでしか買えない一品にも魅了されます。

本書が紹介しているのは日本全国のミュージアムグッズ。日本の北から南まで実にたくさんの施設があることに改めて気づかされます。本書はオールカラー、著者がセレクトした商品が紹介されています。

中でも印象的だったのが、京都水族館のオオサンショウウオのネックピロー。お顔がすみっコぐらしのとかげに似ていて愛くるしいです。一方、上野動物園の「ほんとの大きさ パンダの仔」も素晴らしい!赤ちゃんパンダの重さ3種類があるのです。一番小さいのは何と147グラム。生後2日目の体重です。生まれたばかりのパンダに思いをはせることができます。

博物館経営論を専門とする著者の解説も読みごたえ大です。


提供・HiCareer(通訳者・翻訳者へのインタビュー記事や英語学習の情報が満載!)

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