貯金を始める時、「100万円」という区切りのよい金額を当面の目標にする人は多いでしょう。100万円というまとまった額があれば役立つ資格を取得したり、経験を積むために海外旅行をしたりと、できることも格段に増えます。
自分の資産を増やしたい人なら、資産運用も可能です。そこで今回は、貯金が100万円を超えたら考えたい資産運用の方法をご紹介します。
貯金が100万円あるなら「資産運用」にトライ
貯金100万円の使い道
コツコツ貯金をしてきた人であれば、「貯金100万円」を達成すると喜びも大きいはずです。せっかく貯めてきたお金は「できれば自分のためになることに使いたい」ものですよね。
資格を取得するために学校に通ったり、仕事に役立つ機器を買ったりするなど、自分のためにお金を使う方法はたくさんあります。
でももし何に使うか迷うようなら、将来のために「資産運用」を始めることをおすすめします。
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資産運用するなら貯金100万円は確保したい
「貯金ではお金が増えないから」といっていきなり資産運用を始める人がいます。しかし資産運用をスタートするためには、最低限の貯金は必要です。
資産運用では、うまくいくこともあればそうでない時もあります。運用がうまくいってない時に突然お金が必要になったら、損をすることがわかっていながら投資商品を売らなければなりません。しかも、投資商品にはそもそも一定期間は現金にできないものもあります。
貯金が100万円あれば、投資商品に手をつけることなく3ヵ月から6ヵ月は生活できるでしょう。よって、不本意に損をすることも減るはずです。
これが、貯金が100万円を超えたら資産運用をおすすめする理由です。安心して資産運用をするためには、まずは「いつでも使えて元本割れしない貯金」を確保しましょう。
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資産運用のメリットは?
資産運用のメリットはお金を増やすこと以外にもあります。中でも大きいのは、資産運用を考えていく中で将来のライフプランが明確になっていくことです。
資産運用を検討し始めたら、次のようなことを考えてみましょう。
・いつまでにいくら用意するのか
・それは絶対減らせないのか
・ある程度金額が上下してもいいのか
すると今後の人生でどれだけお金がかかりそうで、今どれだけ投資すればいいのかが見えてきます。将ただ闇雲に貯金を続けるのと比べると、将来の不安も軽減されますし今の生活にも余裕が生まれてくるでしょう。
老後のためにも資産運用を30代40代の頃に経験しておくことはとても大切です。
それまで投資をしたことがない人が退職金で初めて投資に手を出し、老後資金を大きく減らしてしまうのは一番避けたいことです。まだ損失が勉強代と言える現役の間に、投資商品を売るタイミングの難しさや利益を出すことの大変さを経験しておくのもいいでしょう。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)
初めての投資におすすめの商品3つ
「資産運用を始めよう」と思っても、世の中には株や投資信託といった有名なものから、REITや先物取引といった複雑なものまで数多くの金融商品があるため、どれを買えばよいかわからないかもしれません。
そこでこれまで投資をしたことがない人に向けて、おすすめの商品を3つご紹介します。
これらがどんなものなのか、詳しく紹介します。
個人向け国債
「国債」というのは国が発行する債券のことです。その国債を個人でも購入できるようにしたものを「個人向け国債」といいます。
個人向け国債は、次の3種類から選べます(表1)。
表1. 個人向け国債の種類
変動10年 | 固定5年 | 固定3年 | |
満期 | 10年 | 5年 | 3年 |
金利タイプ | 変動金利 (半年ごとに見直し) |
固定金利 | 固定金利 |
金利設定方法 | 基準金利×0.66 | 基準金利-0.05% | 基準金利-0.03% |
金利の下限 | 0.05%(年率) | ||
購入単位 | 最低1万円から1万円単位 | ||
中途換金 | 発行後1年経過すればいつでも可能 (直前2回分の各利子相当額 ×0.79685が差し引かれる) |
||
発行月 | 毎月 |
2021年5月現在の利率はどれも0.05%と、銀行の定期預金より少しいい程度ですが、1万円から購入でき、発行後1年以上経過すると途中で換金もできます。
また「変動10年」は将来インフレになって金利が上がれば、それに合わせて国債の利率も上がっていくものです。固定金利型の国債や銀行の定期預金などに比べて、インフレにもある程度対応できます。
出典:財務省『個人向け国債』
インデックスファンド
投資信託の中には、日経平均株価やTOPIXなどの「株価指数」と同じような動きをするように作られた「インデックスファンド」と、株価指数を上回る利益を狙う「アクティブファンド」があります。
アクティブファンドの方が利益が出そうですが、必ず株価指数を上回るとは限りませんし、数も多いので選ぶのが大変です。
インデックスファンドの方は株価指数と同じ動きをするため、ニュースなどで現在の指数を確認しやすくなっています。また一般的にアクティブファンドより保有する時にかかるコストが低いので、初心者にはおすすめの投資信託です。
さらに新興国や先進国の株価指数や、世界中の株式で構成される株価指数もあるので、組み合わせ次第で日本だけでなく海外の資産にも手軽に分散投資ができることもメリットです。
外貨建てMMF
「日本の貯金だと利子が低くて不満だけど、海外の株式は怖い」「金利が高い海外の商品で、株ほど値段の変動が大きくないものに投資したい」という人には、「外貨建てMMF」がおすすめです。
この商品は外貨で運用する外貨建ての投資信託で、投資対象は安全性の高い優良企業の社債や国債です。
国外の商品というと外貨預金が有名ですが、外貨預金に比べ手数料が安く、実績により高い利回りが期待できるというメリットがあります。
また少ない金額から始めることができるので、初心者の方が最初に海外の資産に投資するのに適しています。
証券会社を選ぶ おすすめはネット証券
投資を始める際の第一歩として、証券会社を選びましょう。投資初心者であれば手数料が安く、サービスも豊富なネット証券がおすすめです。
証券会社選びでは、手数料に注目しよう
投資商品・金融商品を売買する際は、手数料がかかります。同じ商品を売買する場合でも、証券会社によって手数料は異なります。
証券会社を選ぶ際はさまざまな点を比較することが大切ですが、中でも手数料は損益に直接関わってくるので、特に気にしたいところです。
ネット証券10社をピックアップして「10万円以下の株の取引手数料」を比較したので、証券会社選びの参考にしてください。
おすすめのネット証券 取引金額10万円以下の手数料ランキング表
順位 | 証券 会社名 | 取引金額 | |
---|---|---|---|
5万円以下 | 5万円~ 10万円 | ||
1 | 0円 | ||
1 | 0円(アクティブプラン) | ||
1 | 0円(いちにち定額コース) | ||
4 | DMM.com証券 | 55円 | 88円 |
4 | SBIネオトレード証券 (旧:ライブスター証券) |
55円 | 88円 |
4 | 立花証券 (ストックハウス) |
55円 | 88円 |
7 | 立花証券 (e支店) |
77円 | |
8 | むさし証券 (トレジャーネット) |
82円 | |
9 | GMOクリック証券 | 96円 | |
10 | auカブコム証券 | 99円 |
手数料以外のチェックポイント
証券会社を選ぶ際は、手数料以外に次の4つもチェックしましょう。
・取引ツールの使いやすさ
・電話やメールでのサポートの充実度
・証券会社自体の信用度(ブランド)
これらはインターネット上の情報やレビューだけでは判断しにくいかもしれません。そこで、まずは口座を開設して判断することをおすすめします。
現在、ほとんどの証券口座はインターネットから簡単に開設できます。証券口座の開設自体は無料なので、気になる証券会社をいくつかピックアップして口座を開設し、比較してみるとよいでしょう。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)
ネット証券 口座開設の手順
証券会社が決まったら、さっそく口座を開設しましょう。
ネット証券で口座を開設するには、証券会社のホームページに行き、サイトの口座開設の申し込み手順にしたがって手続きを行いましょう。
口座開設書類が送られてきたら必要事項を記入し、本人確認書類などの書類を添えて返送します。手順通りに手続きをすれば簡単に口座を開設できます。
「口座の種類」に迷ったら
初心者の方が迷うのは開設する「口座の種類」でしょう。
証券口座には「特定口座」と「一般口座」があります。特定口座では証券会社が1年間の取引を計算し、その内容をまとめた「年間取引報告書」を作成してくれますが、一般口座ではそれらすべてを自分でする必要があります。
・一般口座……自分で計算する
また、特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」を選べますが、源泉徴収ありの場合、証券会社が本人に代わって税金を納めてくれるので、自分で確定申告する必要はなくなります。
会社員で投資初心者の方であれば、特定口座の源泉徴収ありを選んでおきましょう。
大切に貯めたお金だからこそ、自分のためになる資産運用を
貯金が100万円超えたら!資産運用のQ&Aをチェック
Q. 貯金100万円で初めて投資するのに、おすすめの商品は?
「個人向け国債」「インデックスファンド」「外貨建てMMF」をおすすめします。なぜおすすめなのか、それぞれどういう特徴があるのかは本編で紹介しているのでチェックしてみてください。
Q. 貯金100万円で資産運用するなら、証券会社はどう選んだらいい?
手数料に着目しましょう。投資初心者であれば手数料が安く、サービスも豊富なネット証券がおすすめです。 手数料以外にも、「取り扱い商品の豊富さ」や「取引ツールの使いやすさ」「サポートの充実度」「証券会社自体の信用度」などもチェックしてみるといいでしょう。
Q. ネット証券はどう開設したらいい?
証券会社のホームページに行き、サイトの口座開設の申し込み手順にしたがって手続きを行いましょう。
Q. 「口座の種類」はどう選べばいい?
証券口座には「特定口座」と「一般口座」がありますが、会社員で投資初心者の方であれば「特定口座の源泉徴収あり」を選んでおきましょう。
特定口座では証券会社が1年間の取引を計算し、その内容をまとめた「年間取引報告書」を作成してくれますが、一般口座ではそれらすべてを自分でする必要があります。
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