注文住宅を建てるとき、「できるだけ長持ちする家をつくりたい」という思いはだれしもが抱くことでしょう。注文住宅の中でも、木造住宅を長持ちさせるには建築前に知っておくべき注意点があります。木造住宅の大敵は、湿気・シロアリ・地震の3つです。一生暮らせる住まいづくりのために、これらの対策について知識を付けて備えましょう。

床下に湿気が溜まらないよう対策する

家全体を支える床下に湿気を溜めないために、防湿対策を施しましょう。木には調湿効果があるため、木造住宅の室内は快適な湿度に保たれます。しかし、床下の湿気対策が十分でないと外部から湿気が入り、結露が発生しジメジメした環境になりかねません。床下の湿気は木材を傷め、カビやシロアリが発生する原因になります。床下の湿気対策として、床下を完全に密閉する方法も有効です。

土壌が床下に露出しないよう、防湿シートで覆い、結露の原因となる外部からの湿気を防ぎます。さらに、床下用除湿器を設置する対策もあわせて行うと、床下のコンクリートから出る水分が排出され、湿気をシャットアウトできるでしょう。他には換気システムによって、室内だけでなく床下まで空気を循環させる方法もあります。

どのような形で住宅の湿気対策を行うのが適しているのか、詳しく知りたい場合には事前に住宅会社の担当者と打ち合わせをしておきましょう。

シロアリを寄せ付けないために知っておきたいこと

普段の生活の中でシロアリを寄せ付けない工夫をすることで、住まいを長持ちさせることができます。シロアリが避ける環境を整え、シロアリの繁殖を防ぐことがシロアリ対策の基本です。

シロアリのエサになる木材を家の周りに置かない

シロアリは枯れ木を食べて生活するため、家の周りに枯れ木や廃材を放置すると、そこがシロアリの巣になってしまうことがあります。枯れ木や廃材の他にも、ウッドデッキや花壇を覆う木の柵などが古くなった場合も、シロアリの巣窟となりかねません。

家の周りで繁殖したシロアリを住まいに近づけないためにも、住宅の近くに古い木材を置かないことや、枯れ木の処分を早めに行うことを心がけましょう。ウッドデッキや木製の柵が傷んだら補修工事を行うようにしてください。

建物の基礎に日が当たるよう家の周辺を手入れする

建物の周辺を手入れして、日光が当たる場所を確保することもシロアリ対策の一つです。建物の近くにプランターやガーデニング用品などを放置すると、基礎部分に陰ができやすくなってしまいます。シロアリを寄せつけないために、なるべく建物から離れた場所に設置し、建物の基礎に日光が差し込むように工夫しましょう。

また、庭の雑草もこまめに抜き、建物が日陰にならないよう家周辺の手入れをしましょう。