今SNSで話題になっているエクササイズ「釜爺(かまじい)ダイエット」を知っていますか?『千と千尋の神隠し』に登場する釜爺みたいに、手足を大きく動かすインパクト大の動きが「全身痩せそう!」という声がちらほら。
たしかに見ただけでも筋肉に効きそうな雰囲気がありますが、実際のところはいかがなものか。パーソナルトレーナーの視点から検証してみたいと思います。パーソナルトレーナー目線としての第一印象は……
普段使わない筋肉を使う!
このエクササイズの特徴的なポイントは、①手足を床につけた低い姿勢になる ②手足を床につけたまま左右にダイナミックな体重移動をする、の2点でしょう。日常生活ではまずしないような姿勢になって、制限をつけたまま運動を繰り返すわけですから、筋肉に必ず負荷がかかります。
この運動はダンベルを持って筋肉に強い刺激を入れたりするものではなく、一定の時間を動き続ける「有酸素運動」に該当するため爆発的な筋肉量の増加は見込めないと思います。しかし、このような姿勢で動き続けることで日常生活では使えない眠った筋肉を呼び起こすことができるため、より多くの筋肉を同時かつ持続的に働かせることで脂肪燃焼効果を増すことができるでしょう。
どのくらいの時間を続けるべきか
有酸素運動は様々な見解がありますが、一定時間続けることで効果が出ると言われるのは共通した認識です。ではこのエクササイズはどのくらい続ければ良いのでしょうか。
姿勢はキツイものがありますが、一つずつの動きの負荷はそれほど高いものではありませんから、やはり長めに続けられる方が良いでしょう。YouTubeなどで紹介している方の動画では1セット1分間前後として、他のエクササイズを挟みながら数セット繰り返しているものが多かったです。連続ではなくとも1日の合計で5~10分は最低でも続けるべきだと思います。