『common』より引用
(画像=『common』より引用)

美腸に特化し、食からキレイと幸せを作る専門機関『インナービューティーダイエット協会』にて、インナービューティープランナーとして活動中の片山真美さんによる連載コラム。今回は、女性にとって大切な生理について。生理の仕組みから生理中におすすめの過ごし方まで丁寧に教えてくれました。

あまり知らない、生理のこと

生理は前の月のからだの通知表。

生理は女性にとって、身体のバロメーターです。

子宮は血の海で、そこから血が流れ出る「生理」は、私たちの身体の中の血の状態を知ることができる、最も確実な方法です。とても大切なことなのに、初潮教育は小学校で一度だけ。その後の学びはほぼありません。

『common』より引用
(画像=『common』より引用)

現代の女性の10人に1人は不妊症と言われており、妊娠・出産はとてもデリケートな問題です。妊娠・出産には、毎月の生理の状態が深く関係しています。今回は女性にとってとても大切な生理のことをお伝えしたいと思います。

生理周期と身体の状態

大きく分けると、女性の身体は3つの時期に分かれます。

<卵胞期=エストロゲン期>

生理後一週間の時期をさし、この時期は交感神経が優位になります。ダイエットには最適の時期です。

<排卵期・黄体期=プロゲステロン期>

排卵後、月経までの2週間をさします。副交感神経が優位な時期で、妊娠に備え、栄養を取り込もうとし、子宮内膜はより分厚くべたべたになります。そのため、肌が脂っぽくなり、むくみやすく、ダイエットしても体重が落ちにくくなります。また、排卵後で子宮に血液が集まるため、注意力散漫で眠く、疲れやすくなります。

<月経期>

生理は月に一度の小さな出産です。子宮に血液が充満するため、眠くなり、この時に子宮に血流が不足していると生理痛になります。生理中の夜の大量出血は、生理前から生理期間中に副交感神経優位の時間に、交感神経が優位となっているのが原因です。つまり、休めるときに休んであげることが一番なのです。

女性のからだにとって自然で健康な生理とは、朝始まり夕方に終わる、夜は血が出ない、経血はさらさら、綺麗な色、という状態です。

生理痛は、血流悪化のサイン

また、女性の多くが悩む「生理痛」。その原因はどこにあるのでしょうか?

その一つには、”冷え”があります。

『common』より引用
(画像=『common』より引用)

冷えると血管が収縮して血流が悪くなり、血流が悪くなると全身に十分に血が届かないために冷えます。生理痛は、“血流の悪化した状態が子宮に影響していますよ”、という身体からのサインです。冷えを改善することで、ある程度、生理痛の症状は軽くなります。

そもそも、経血(月経で排出される血液)というものは、子宮から単純に出血しているものではありません。子宮内膜が一ヶ月に一度剥がれ落ちたものです。この子宮内膜は毛細血管の集まりですが、剥がれ落ちるときに酵素でばらばらに液状として分解されて出ていきます。

子宮内膜からは、「プロスタグランジン」という物質が分泌され、経血を外に押し出すため子宮を収縮させます。プロスタグランジンは痛みをおこす性質があり、この際に血液が不足していたり、冷えにより血流が悪くなっていたりすると、スタグランジンの分泌が過剰となり、痛みや炎症を起こしてしまいます