筆跡アナリストで心理カウンセラーの関由佳です。亡き夫はがんを発見したときにはすでに手術ができず、根治が難しい進行がんでした。どんな病気も早期発見が大切だと聞きますが、このときばかりは痛いほど身につまされました。
写真はイメージです。
夫ががん治療で通院しているちょうどその頃、実は知り合いの女性も乳がんで同じ病院に通っていることを知りました。彼女は現在も再発はなく、今年ついに5年目の節目を迎えるそう。その理由の一つに、超初期であるステージゼロでの発見が大きかったといいます。
やはり大病はできるだけ早く発見したいですよね。場合によっては、発見時期によってその後の生活や人生そのものを左右することだってあるでしょう。そこで、がん発見当時の状況と現在について彼女にお話を伺ってみました。
会社の定期健診で再検査になり嫌な予感
現在50代半ばの黒木さん(仮名)。乳がんを発見したのは約5年前の50を過ぎた頃でした。
黒木さん
「会社の定期健診で見つかりました。総務の方に呼ばれて、一刻も早く再検診を受けるよう言われて……とても嫌な予感がしました。今思えば、この時が一番不安でしたね」(コメントは黒木さん、以下同じ)
実は黒木さんのお母さんは乳がんで40代の若さで亡くなっていたこともあり、黒木さんも40代から年に一度会社の定期健診で乳がんの検診は欠かさず受けていました。2回ほど石灰化が指摘されていましたが、どこかで自分は大丈夫と思っていたそう。
「都市伝説的な言われで、胸が小さいと乳がんになりにくいと聞いたことがあって、ちょっと信じていたんです。だから私はかからないかな、なんてなんとなく自信があったんですが(笑)。当然、根拠のない話でした」
まさに不幸中の幸い、発見された乳がんは超初期のステージゼロ
写真はイメージです。
再検診を受けるにあたり、黒木さんは日本で一番大きながんの専門病院を知人から紹介してもらうことに。押しつぶされそうな不安の中、医師に健康診断で撮影した超音波の画像を見せると、意外な一言が返ってきたのだとか。
「『7割方がんでしょう。でもよくこんな早期の状態で見つかったね。このくらいなら、切っちゃえば完治するから大丈夫!』と明るく言われ、拍子抜けしました。落ち込んでいる気持ちが8割くらいグンと上がって、とても楽になりましたね」
それから精密検査をし、転移の可能性も低いとわかり、“ステージゼロ”の超初期の乳がんと診断されました。このタイミングに診断されたのは本当に不幸中の幸い。黒木さんは「進行していないとわかってからは、治療に対して前向きになれた」そうです。
なんとなく毎年習慣で受けてしまう健康診断ですが「受けていなかったら……」と思うと恐ろしいものです。やはり、早期発見のためには定期健診を受けるのがとても大事なのですね!!