NOと言えるはずなのに。断れない女性が勘違いしがちなこと
断れない、NOと言えない人の目には、嫌なものは嫌!と言う女性はどう映るでしょう?もしかしたらワガママだと思うかもしれません。「少しは折れたらいいのに」などと、心の中であなたの正義感がピクッと反応するのでは?
人に何かをしてあげることが自分のすべき行動だと勘違いすると、NOと言えるはずなのに断れないという意識のブレが生じます。
NOを人格の全拒絶、全否定と勘違いしていませんか?
あなたは誰かの頼みを断ると、悪く言われたり陰口を叩かれたり、人間関係全体が悪くなってしまうと勘違いしていませんか。嫌なことに「嫌」と言うのはわがままであると思っていたり、NOということでクビにされてしまうかもしれないなどという極端な考えに取り憑かれているなら問題です。
過剰に断れない場合は、自分の意識がどこか現実離れしていると考えてみてください。頼みごとをする相手は、あなたにやみくもに用事を押し付けてきているわけではなく、「これ、できる余裕ある?」とお伺いを立てているだけだったりすることもあるはずです。また、あなたが断っても相手は「そうか、わかった」と別の人に頼めば良いと思っているぐらいのことだったりするのに、あなたの方が過剰に反応してしまい、「No」を言えないことの方がむしろ多いのではないでしょうか。
NOと言うことは相手のことを全拒否、全否定することではありません。また、あなたが断ったことで、相手があなたを全拒否、全否定することもありません。あくまでも「できるかできないか」「嫌か、嫌じゃないか」というシンプルな部分だけで判断するべきことなのです。
断ると評判が落ちると勘違いしていませんか?
人にものを頼まれて断れない人、ごり押しされると嫌と言えない人は、人によく思われたいという気持ちが強くのではないでしょうか。相手を喜ばせるために、嫌なことでも快く引き受けて、ちょっとした英雄気分に浸ることがあるかもしれません。逆に言うと、あなたは相手のお願いを断ることで、相手の気分を損ねて自分の評価や評判を落とすのを恐れているのではないでしょうか。断ってガッカリされたり、不機嫌になられるぐらいなら、多少無理してでも引き受けたほうが気持ちが楽と考えてしまうはずです。
しかし、できないことに二つ返事で「いいよ」などと言ってしまうと、良い顔をしたくて引き受けたことが後々自分の首を絞めることになりかねません。結果として約束が守れなかったり、できなかったりすると、本当に評価を落としてしまいます。できないことには、「できません」とはっきり断ることが、誠実な態度であることを十分意識しておきましょう。
断れない自分にNOと言えるようになる5つの心得
人に頼られると、それがどんなに嫌なことでも「いいですよ」と言ってしまう人。自己犠牲を強いられているお人好しすぎる人は、特に押しの強い相手に無茶な要求を押し付けられたりするものです。引き受けるのは自由ですが、その後、引き受けたことを後悔して自己嫌悪に陥ったり、「断ればよかった」ともやもやした気持ちをひきずるなら時間の無駄。心を強くしたい、と思っているなら、断れない自分にNOと言えるようになりましょう。NOと言える人になるために、ぜひ覚えておきたいことをご紹介します。
断れない自分にNOと言えるようになるには①お手本になる人を心にインプットする
人に頼まれたら何でも引き受けてしまう、断れない性格だと自分を決めつけず、まずは周囲にいる人を観察してみることです。何かを頼まれても上手に受け流したり、きっぱり断ることができる人の様子をきちんと見ておきましょう。また、あなたが尊敬できる強い心を持った女性像を、自分のお手本として心にいつもインプットしておくことです。ドラマに出てくる強い女性でもかまいません。人から何かを無理やり頼まれたとき、その人だったら何て言うかなと考えて見てください。きっと、「今忙しくて手が離せないの、ごめんなさいね」とあっさり断って自分の作業を続けるのではないでしょうか?断れない自分にNOと言えるようになるには、理想とするモデルを設定して、その断り方をお手本にすることです。
断れない自分にNOと言えるようになるには②嘘も方便と心得る
「人に嘘をつのは悪いこと」と刷り込まれてきた人は、なんでも正直に言わなきゃいけないと思い込みがちでしょう。しかしこれは大きな間違いです。嘘も方便と言いますが、悪気のない嘘は、相手にNOを突きつけなくてもやんわりと回避できるので使わない手はありません。また、対人関係では「バカ正直」に真実を相手にぶつけるより、嘘で取り繕ったほうが相手の感情を逆なでしないことも多いのです。
長電話に困ったら「ごめんなさい、来客みたいなので切りますね」と嘘をついてさっさと切りあげます。職場で無駄話に付き合わされそうなときも、「あっ!そういえば頼まれてる作業があるんで、戻りますね!」と切り上げます。毎回嫌な役割を押し付けてくる人、ノーと言っても「そこを何とか」としつこく食い下がってくる人には、嘘も方便で上手に断ることができるのです。
▼カラオケで酔っ払った上司に無理やりデュエットしようと絡まれたら、最新のデュエットソング入れて歌えなくします。逆に古い演歌系を入れられたら「知らない、歌えない~」とブーブー言って、知ってそうな人にマイク渡して逃げる。曲が始まるタイミングでちょっとトイレもあり。カラオケにおけるNOの言い方は無限(笑)(27歳・会社員)
断れない自分にNOと言えるようになるには③全部は無理、一部ならOKという手もある
人の頼みを断れない女性がNOと言えるようになるには、最初から全部断るのはつらい気持ちにも陥るでしょう。そういったときは、全部拒否するのではなく、「全部ではなく、一部ならできますよ」という提案をすることで、大きな負担を回避できます。
例えば、書類の作成を頼まれたら、全部受けるのではなく半分だけならできると言うのです。あるいは時間を制限するのも良いでしょう。
「今日は用事があるので10分しかお手伝いできませんが、それでよければ、お引き受けできますよ」「10分以上は物理的に無理ですが、それでもいいですか?」などと時間制限を設けるのです。もちろんそれでも良いと言われたら、きっちり10分は手伝ってください。しかし、それ以上はずるずるしてはダメです。「時間がきましたのでこれで」と、さっさと帰るなり自分の仕事に戻りましょう。
断れない自分にNOと言えるようになるには④他人の責任や問題まで背負い込まないこと
人から何かを頼まれると、どうしても断れずに引き受けてしまう人は、人の責任や問題まで自分のことのように考える傾向が強いのではないでしょうか。同じ人に毎回頼まれごとをするなら、そもそも、振られた仕事はその人が責任をもってやるべき仕事のこともあるはずです。その人ができないのは、その人の問題であることも多いでしょう。あなたは何を言っても快く引き受けてくれるので、都合良く利用されているだけだったりします。
また、あなたがそのように引き受けることで、その人はますます甘えてダメになることだってあるでしょう。下手をすると、あなたが引き受けてしまうことで、周囲に迷惑がかかっていることだってあるかもしれません。誰でも仕事やプライベートで困ることはありますが、それに対処するのは自分の責任なのです。他人の責任や問題まであなたが一身に背負い込まないようくれぐれも気をつけましょう。
▼毎回雑用を頼まれると断れない。後で悶々として次は断る!って思っても、また別な日に唐突に頼み事をされたら断れないのループ。できる自信がないこともゴリ押しされると断れない。もう自分が嫌になってきた。疲れた。(26歳・会社員)
断れない自分にNOと言えるようになるには⑤毅然とした態度で拒否すること
誰かに何かを頼まれたらどうしても断れないという人は、困っている人を放って置けず、助けてあげたい気持ちから引き受けてしまいがちです。しかし、相手はあなたが断れない人だとわかっていて、誰もやりたがらない面倒なことを押し付けることもあるのです。そういった人に都合良く利用されないためにも、嫌なことには嫌だと毅然とした態度をとりましょう。善悪を考えず、「いいよ」などと即答しないことです。できれば、「ちょっと考えさせて」と時間をもらうことで、「引き受けても後悔しないか」「嫌じゃないか」「できるのか」をしっかり自問自答してください。少しでも「嫌だな、できそうにないな」と思うなら、NOと言えばよいのです。断って相手の心象を悪くしないか心配になり、「少しだけなら……」などと曖昧にしたくなると思いますが、無理ならきちんと断って。そうしないと、結局食い下がられて同じことを繰り返してしまいます。