いっこうに終わらないコロナ禍のなか、いまいましい花粉症の季節がやってきました。 2022年の花粉飛散量は例年よりやや多いそうで、たとえば東京都内12地点では昨春の1.5倍と予想されています(東京都発表)。と聞いただけで、もう鼻水が出そう…。

なぜ?コロナ禍で「花粉症」がひどくなる人も。花粉対策の盲点を医師にきく
(画像=『女子SPA!』より引用)

 そこでコロナ時代の花粉対策の「盲点」について、みなと芝クリニックの川本徹院長に聞きました。マスクをしっかりしているのに、経験したことがない症状を訴える人も増えているそうなんです。

盲点1:コロナ禍ストレスで、花粉により過敏な状態に

コロナ対策として定着した、手洗いやうがい、マスク着用。これらは、花粉症対策としても良いはずなのに、「花粉症の患者数が劇的に減ったという印象はありません。むしろ、コロナ禍で花粉症の症状が悪化しているケースが見られます」と川本先生は言います。

「コロナ禍での精神的なストレスから、あらゆる刺激に対して普段より過敏になってしまっている方が増えています。これまでの花粉症に加えて、さらに違うアレルギーの症状(違う種類の花粉に対する花粉症も含む)を発症する例が増えました。

それから、便秘や下痢などを訴える人が多いことにも注目しています。腸も過敏になっているのです。このように、花粉症だけでなく、複数の悩みを並行して訴える方が増えています」(川本先生、以下同)。

 ストレスは万病のもとですが、アレルギー症状にも深く関係しているんですね。

盲点2:マスク着用による口呼吸で、 アレルゲンをダイレクトに吸い込んでいる!?

 マスクによる息苦しさで、ついつい口からの呼吸になりがちな昨今。鼻呼吸だと、花粉やホコリなどの異物は鼻の繊毛や粘液である程度ブロックされるのに対して、口呼吸だとアレルゲン(花粉などのアレルギーの原因となる物質)がダイレクトに体内に入ってしまいがちだといいます。

なぜ?コロナ禍で「花粉症」がひどくなる人も。花粉対策の盲点を医師にきく
(画像=『女子SPA!』より引用)

「体内に入ったアレルゲンは、腸でリンパ球と反応してアレルギー反応を起します。実はあらゆるアレルギーが発症する場所は、腸だということがわかっています。ですから、なるべく腸までアレルゲンが届かないようにすることが大切。もう一つ重要なことは、腸内環境を整えておくことです。そのために食事にも気を配ってください」

盲点3:不安、ストレス、睡眠不足で免疫バランスが崩れる

 コロナ禍のストレスや、テレワークの不規則な生活で、「よく眠れない」と訴える人がとても増えているそうです。

「これは自律神経の乱れによるもの。このような状態が続くと、免疫システムのバランスが悪くなり、花粉症などのアレルギー症状も悪化してしまうのです」

 では、コロナ禍のなかでの花粉症対策は、どうしたらいいのでしょうか? 教えて、川本先生!