車の運転が怖い。初心者が陥りがちなドライブ・ブルー問題
やっとの思いで免許を取ったのに、運転初心者がまずぶち当たる壁。それは「運転への恐怖感」ではないでしょうか。
18日間という最短コースで免許を取得したムギ助さんも、最初の数ヶ月は緊張しすぎて車を運転すると思うと急に暗い気持ちになったそうです。
「無事、免許を手にしましたが、今まで慣れていたのは助手席にブレーキのある教習車だけ。父の車で、いよいよ一人ドライブだと意気込みましたが、車種が違うとエンジン始動からサイドブレーキまで、教習所の車とは別物です。乗り慣れた教習車と違って、車体の重量をもろに感じてビビるんですよね。少しだけ走らせてみましたが、車両感覚が全くつかめず、動悸が止まらなくなりました(笑)。せっかく免許を取ったのに、車の運転が怖くて乗りたくない。でも、乗らなきゃ意味がないという、完全なドライブ・ブルー状態に陥っていましたね」(ムギ助さん)
運転初心者のドライブ・ブルーは弱点を克服すれば大丈夫
免許とりたての運転初心者が必ず陥るドライブ・ブルーとは、ムギ助さんが言うように、「せっかく免許を取ったのに、車の運転が怖くて乗りたくない。でも、乗らなきゃ意味がない」というジレンマ状態のこと。この運転恐怖の時期は運転初心者なら誰でも感じるものです。
車に慣れれば自然と消えて行く恐れなので、心配しすぎないことも大切です。まずは、自分の運転の弱点を見つけて、ジレンマを克服できるよう、地道な練習と努力を重ねていくしかありません。
運転初心者が陥りがちなジレンマ①車の車庫入れができない
運転の初心者がいちばん頭を悩ませる問題が、車庫入れではないかと思います。こればかりは、車の動きを頭に入れ、勘を磨き、かつ慣れるしか方法がありません。慣れてしまえば何ということのない操作です。
「車庫の壁に激突したらどうしようという気持ちが働いて、なかなかうまく車庫入れができません。ぶつからないように確認しながら、モタモタしていると他の車が来てしまい、慌てて近所を一周し、改めて車庫入れ。こんなことばかりやっています。
ようやく車を車庫に入れることができても、車体が斜めにな っていて、それをまた調整するため疲労困憊です」『アラフォー★ムギ助の自動車学校ドタバタ通学日記』より
家族の車の「車庫入れ係」をすることでムギ助さんは毎日車庫入れの練習をしていたようです。そして経験値が上がればそれだけ上達することも実感し、10日ほどで「車庫入れ」ができるようになったとありますよ。今、車庫入れで悩んでいる方も、10日がんばれば、自然に身につくと思ってがんばってみてくださいね。
運転初心者が陥りがちなジレンマ②駐車場に入れるのが怖い
どこかに出かけても、駐車場に入れるのが苦手て出かけられない、という状態に陥るのも運転初心者が陥りがちな悩みですよね。ほとんど満車状態になった駐車場、一台分だけ空いていても、ぶつけてしまうのが怖くて、スムーズに入れることができません。
そんな時は、多少遠くても無理せずに停められる場所、空いている場所を探しましょう。空いた場所を見つけたらパーキングの練習だってできますよ。
初心者経験談▼
カーナビを信用していたのに、慣れない道で袋小路に入り込んでヤバかった。狭い道をそろそろとバックで戻るしかなくて生きた心地がしなかった。免許とりたてで試練ありすぎ。駐車場も苦手で会社に行くのがつらい。(36歳・専門職)
運転初心者が陥りがちなジレンマ③トンネルや立体交差が怖い
トンネルや立体交差を通るときにドキドキするという人も多いようです。特に長いトンネルを使う郊外や高速道路では避けては通れないことも多いでしょう。
運転初心者は、トンネルの中などで車両感覚や平衡感覚を失って、どこを走っているのかわからなくなるという人も少なくありません。
ムギ助さんは、トンネルで車両感覚を失いそうになるのを克服するため、ダッシュボードに蓄光テープで車道の白線に沿って目印をつけたと著書に書いていましたが、とてもいいアイデアだと思います。
運転席に座って、目印が丁度左の白線に沿って見えている限りは、自分がまっすぐに走れているとわかるのです。 こうすることで運転に安心感が生まれ、トンネル内の平衡感覚や恐怖感も消えていくことでしょう。何事も工夫しながら弱点を克服して快適なドライブをしたいものですね。
運転初心者が陥りがちなジレンマ④事故を起こすのではないかと不安
慣れてしまえば車ほど便利な乗り物はありません。真夏でも真冬でも、雨でも雪でも車の中は快適です。好きな音楽やラジオを聴きながらの通勤は、満員電車の感染リスクを少しでも減らすためとはいえ、ささやかな一人時間を確保してくれるもの。
しかし、運転初心者にはまだその余裕がなく、運転は緊張しっぱなしで疲れると思う人も少なくないはずです。
「教習所ではしつこいほど『車は走る凶器です』とか連呼されるんですよね。確かにそうですが、言葉を直球に受けすぎると不安すぎて、事故を起こすかもという考えに取り憑かれ、運転したくなくなります。そういうとき、自分の中の不安と徹底的に向き合って解消していくには、YouTubeのドライブレコーダー映像集などを見て、運転中にどんなヒヤリハットがあるのか、徹底的にチェックしておくといいかもしれません。これは、困ったときにどうするべきかの危機意識が身につく上、自分に起きる可能性のある事故や運転ミスを未然に防ぐ効果もありますよ」(ムギ助さん)
初心者経験談▼
会社の車を使わせてもらっているのですが、使い勝手が悪いんです。信号に止まってると突然エンストしたりして、そういう局面に遭遇すると、心の中がぐちゃぐちゃに。免許を取ったものの自信ゼロとはこういう状態を言うんだと痛感しています。快適な車が欲しい。(42歳・会社員)
運転初心者が陥るりがちなジレンマ⑥高速道路が怖い
運転初心者が車でもっとも行きたくないのは、高速道路ではないでしょうか。しかし、高速道路は自転車や原付、歩行者がいない分、安心して通れる道でもあるのです。安全に高速道路を走行するには、まずはガソリンスタンドなどに立ち寄って、ガソリンを満タンにしておくことや、タイヤの空気圧などをチェックしてもらうと安心です。
そして、料金所や合流の際には迷わないことがいちばんのコツ。行くと決めたら細心の注意を払いつつ、あとは勇気と度胸で必ず成功します。高速道路では、車間距離を取りながら一定の速度で運転に集中するだけ。疲れを感じる前にサービスエリアやパーキングエリアで休憩を取りましょう。
高速道路に慣れることができれば、車でどこにだって行くことができるようになりますよ。