20年以上ヨガの練習を続けている私にとってヨガは万能な健康法の1つだと確信していますが、視力回復や眼精疲労にまで効果があることについては、正直なところ半信半疑でした。

「ヨガ 視力回復」などと検索すると、ヨガで視力回復するという情報は豊富に出てきます。

しかし実際にそれを行い、効果を体感している人は少ないようです。

ここでは私自身もやってみて効果を感じたヨガで視力回復する方法と、そのメカニズムについて詳しく解説していきます。

視力低下や眼精疲労の原因は目の周りの筋肉のこり

『yoganess』より引用41.jpg
(画像=『yoganess』より引用)

視力の低下にはさまざまな原因がありますが、基本的には外眼筋と内眼筋という目の周りにある大きく2種類の筋肉が凝り固まってしまっていることが最大の原因だと考えられています。

目の周りにある外側の筋肉は眼球を外側から支え眼球を動かす役割を果たしていますし、内側にある筋肉は眼球の中にありピント調整の役割を果たしています。

老眼とはこのピント調整機能の低下によるものと考えられていますが、ピント機能の老化はやはり筋肉のこりが原因ようです。

ヨガのポーズでは、体中の筋肉や内臓を呼吸に合わせて意識して動かしますが、普段意識しない眼球を支えている筋肉や眼球の中にある筋肉を動かすこともヨガでは試みます。

ヨガのポーズでは目線の位置も決められている

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

アシュタンガヨガという流派のヨガを練習されている方はベーシックな太陽礼拝であっても、一つ一つのポーズに目線の位置が決められていることに驚くはずです。

なぜ目線がポーズごとに決まっているのかと言えば、一番はバランスを取るためとされます。

目線は背骨と密接に関わっている場所で、もっと言えば背骨の最終地点が目線だという考え方があります。

実際、目線が定まらないと私たちはぐらぐらし不安定になりやすいことは、遊園地の回転系のアトラクションに乗ると多くの人が体感するはずです。

ところが目線を意識しポーズの間も決められたポイントに定めるようにすることで、体感が安定し、集中力も増し、より深くポーズをとることができるようになります。

太陽礼拝の目線(ドリシティ)を確認してやってみよう

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ちなみにアシュタンガヨガの太陽礼拝では以下のように目線が決まっています。

  • タダーサナ|山のポーズ(鼻先)
  • ウールドヴァ・ハスターサナ|両手を強く上に伸ばすポーズ(手の親指)
  • ウッターナーサナ|前屈(鼻先)
  • アルダ・ウッターナーサナ|半分の前屈(鼻先)
  • クンバカーサナ|板のポーズ(鼻先)
  • チャトランガ・ダンダアーサナ|四肢で支える杖のポーズ(鼻先)
  • ウルドワ・ムカ・シュバナーサナ|上向きの犬のポーズ(眉間)
  • アド・ムカ・シュバーナーサナ|下向きの犬のポーズ(おへそ)
  • アルダ・ウッターナーサナ|半分の前屈(鼻先)
  • ウッターナーサナ|前屈(鼻先)
  • ウールドヴァ・ハスターサナ|両手を強く上に伸ばすポーズ(手の親指)
  • タダーサナ|山のポーズ(鼻先)

実際に目線を動かしながらポーズをとると、かなり目の周りがほぐれる体感があったり、太陽礼拝をする前と後では後の方が視界がクリアになった感覚が得られるはずです。

視力の回復にまでは至らなくても、意識的に眼球を大きく動かす事は日常生活でほとんどありませんので、ヨガの練習の時にこそ目線を意識するのはかなり視力の維持や疲れ目の改善に効果があると言って良いでしょう。

眼球運動だけ行うのもよし

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ただし、太陽礼拝は頭を心臓より下にしたあとに頭を持ち上げることでクラクラしたり、めまいを感じたりする方もいます。

こういった方が目線を大きく動かしながら太陽礼拝をしてしまうと、余計に具合が悪くなる可能性があります。

乗り物酔いしやすい方も、最初は座った状態で眼球運動だけするようにしましょう。

視力回復ヨガで実際行われる眼球運動は、目を時計の針のように大きく左右に回すものです。

頭は動かさず、眼球だけを、ゆっくり時計の針のように動かして見てください。

これだけでも目がスッキリするはずです。

他には目の周りのツボおし、手のひらで目を温める、首のストレッチなども視力回復ヨガでは行います。