どんなに科学が発達しても、深海は人類にとって未知の領域であり続けています。だからこそ、多くの人が深海生物に心惹かれてしまうのでしょう。深海の魅力がたっぷりつまった沼津港深海水族館は、大人も子どもも楽しめる施設です。静岡県に面した駿河湾からさまざまな深海生物を移動させ、展示している館内には非日常的な空間が広がっていて飽きません。この記事では、沼津港深海水族館の概要やおすすめポイントについて解説していきます。
沼津港深海水族館とは?日本一の海底にいる生物を展示!
沼津港深海水族館は静岡県にあり、深海の生物を中心とした展示を行っています。館内で見られる生物の大半は、近隣の駿河湾で捕獲されました。なぜなら、繊細な生態を持っている深海生物は、移動距離が短いほうが健康状態を保ちやすいからです。
また、水深2,500メートルにおよぶ箇所もある駿河湾は日本一の深さを誇っています。つまり、駿河湾の生物たちはほかの海では生息していない希少価値があるのです。水槽のデザインや照明にも強いこだわりがあり、来場者の気分を盛り上げてくれます。
年間パスポートもあり!沼津港深海水族館の料金
一般入館料金
大人(高校生以上):1,600円
小人(小中学生):800円
幼児(幼児):400円
年間パスポート
大人(高校生以上):4,300円
小人(小中学生):1,000円
幼児(幼児):400円
沼津港深海水族館の割引サービス
沼津港深海水族館では20名以上の団体客に割引が適用されます。当日の申し込みも認められるので、窓口に伝えましょう。なお、障がい者割引にも対応しています。手帳の提示で通常料金よりも安く入館可能です。
団体割引
大人(高校生以上):通常1,600円→1,400円
小人(小中学生):通常800円→600円
幼児(幼児):通常400円→300円
障がい者割引
大人(高校生以上):通常1,600円→1,400円
小人(小中学生):通常800円→600円
幼児(幼児):通常400円→300円
年中無休で営業中!沼津港深海水族館の営業時間
通常営業時間
10:00~18:00
※夏冬は変動あり
※最終入館は閉館30分前まで
定休日
なし
※ただし、メンテナンス目的の臨時休業はあり
駐車場はどこにある?沼津港深海水族館のアクセス
公共交通機関を利用する場合
JR東海道線「沼津」駅南口からバスで約15分
タクシーで約5~10分
車を利用する場合
東名高速「沼津IC」から約20~30分
新東名高速「長泉沼津IC」から沼津方面に出て約20~30分
沼津港深海水族館の駐車場情報
沼津港深海水族館の近隣には2つの駐車場があります。いずれも24時間営業で、夜になると割引料金で利用可能です。ただし、水族館と提携しているわけではありません。割引は適用されないため、利用時間には注意しましょう。
沼津港深海水族館近隣の駐車場詳細
名称:港八十三番地駐車場
住所:静岡県沼津市千本港町83
営業時間:24時間
駐車台数:29台
料金:60分200円(6:00~18:00)、60分100円(18:00~6:00)
名称:港八十三番地第2駐車場
住所:静岡県沼津市千本港町83
営業時間:24時間
駐車台数:22台
料金:30分100円(9:00~17:00)平日昼間最大800円、60分100円(17:00~9:00)平日夜間最大400円
太古の名残があるシーラカンスを展示!
シーラカンスは太古の海から姿形を変えていないことで有名な魚です。現代においても少数ではありながら生息しており、深海の歴史を紐解くうえで非常に重要になります。残念ながら、日本の近海でシーラカンスは目撃されていません。しかし、沼津港深海水族館には合計5体のシーラカンスが展示されています。世界的に見てもシーラカンスを置いている水族館は貴重なので、施設を訪れたらじっくり観賞したいコーナーです。
まず、「古代の海」コーナーではコモロで泳いでいたシーラカンス2体の剥製があります。普通に展示するだけでなく、水槽や照明を駆使して生きている間の光景を再現しているのが印象的です。臨場感のある演出に、来場者はシーラカンスの生態を想像せずにいられないでしょう。なお、コーナーの近くには実際にシーラカンスが泳いでいる姿を収めたVTRが流されています。この映像は、世界初のシーラカンス遊泳を記録した資料となりました。本物のシーラカンスと一緒に眺めると、感動も倍増するはずです。
そして、館内の目玉でもある「冷凍シーラカンス」では、大迫力の冷凍個体が来場者を待っています。技術的に難しいことから、シーラカンスの冷凍は世界的にも稀少です。生きている間の雰囲気をとどめたシーラカンスの存在感に、圧倒されること間違いなしでしょう。そのうえ、個体をCTスキャンし、立体映像の制作にも成功しました。展示だけではわかりづらいシーラカンスの動きは、映像で確かめましょう。シーラカンス研究は現在進行形で続けられており、来場するたびに最新の結果報告を知れるのも魅力です。
駿河湾の生物たちがとてもチャーミング
シーラカンスのような例外をのぞけば、沼津港深海水族館の展示で地元である駿河湾の生物が目立ちます。ただし、これは決して労力を省くために近場の生物を収集したわけではありません。駿河湾は日本最深級の海底があるため、珍しい深海生物の宝庫なのです。実際、「駿河湾大水槽」はたくさんの来場者から人気のあるコーナーとなっています。日本の海に、これほどまで不思議な生物がいた事実に少なからず驚かされるでしょう。
駿河湾大水槽ではタカアシガニの水槽が要注目です。細長い足が特徴的なタカアシガニは、世界最大の甲殻類です。ガラス越しに眺めているだけでも、その存在感は伝わってきます。また、タカアシガニも古代から同じ姿のままでいる生物です。タカアシガニの研究もシーラカンスと同様、さかんに行われています。人類にとっての謎が多く残されている深海を知る手がかりとして、タカアシガニは重宝されています。
そのほか、ユニークでチャーミングな深海生物が来場者の心をとらえて離しません。特に、オウムガイやダイオウグソクムシの外見には根強いファンがいるほどです。アンモナイトと似た見た目をしているオウムガイは、いつまでも眺めていられるくらい美しい模様をしています。一方、ダイオウグソクムシは少しグロテスクな姿と、のそのそと動き回る様子のギャップが女性からも人気です。いずれも、進化の奇跡を実感させてくれる貴重な生物といえます。おみやげコーナーでもモチーフにしたグッズが販売されているので、気になったらチェックしてみましょう。
深海生物について詳しく学べるコーナーがいっぱい
沼津港深海水族館は海洋研究者、深海ファンにとって絶好の場所にある施設です。そのため、専門的な知識を求めて来場してくる人も少なくありません。そして、館内には彼らのニーズに応えられるだけのコーナーが用意されています。たとえば、「深海の世界」コーナーでは、CGを駆使して深海の風景を再現しました。まるで海中を旅行しているような感覚を味わえるでしょう。もちろん、深海生物の展示も充実しています。魚や甲殻類など、ふだんはなじみのない生物たちをじっくり観賞できるチャンスです。
さらに、館内を進んでいくと「透明骨格標本」のコーナーに出てきます。通常の骨格標本と違い、色がついているため幻想的なビジュアルになっているのが特徴です。また、色があるほうが標本の立体感を確認できる場合もあります。ここでも人気はダイオウグソクムシです。丸みのあるフォルムが美しく染まっていると、まるでオブジェのように見えてきます。そのほかの海洋生物もたくさん標本化されているので、じっくりと見てまわりたいコーナーです。
そして、「生物の進化研究室」では沼津港深海水族館が行っている研究の成果をチェックできます。展示内容は時期によって変わり、そのときどきで旬のテーマを観察可能です。シーラカンスについての企画が多いものの、種類を選ばず最新の研究が報告されている空間といえます。なお、深海生物に限らず爬虫類や昆虫についての研究が展示されている時期もありました。深海と陸の意外な接点を知るためにも、見逃せない一角です。
デートスポットとしても使える「深海のプラネタリウム」
深海と聞けば、なんとなくおぞましくて暗いイメージを抱いている人もいるでしょう。しかし、一方で深海はロマンティックで幻惑的な光景を見せることもあります。そのため、沼津港深海水族館は深海生物に詳しくない来場者でも楽しめます。小さい子どものいるファミリー層のほか、デートスポットとしてもぴったりです。カップルで歩くなら、水槽の照明に注目してみましょう。深海生物に当てられたライトは、細かい質感まで見やすくしています。遠目ではグロテスクに思えていた生物も、近くで見ると魅力的になることもあるはずです。
そして、カップル向けのコーナーが「深海のプラネタリウム」です。あえて暗く作られた水槽の中、大量の光がイルミネーションのようにきらめいています。言うまでもなく、水の中にライトがあるわけではありません。これは、「発光魚」の不思議な生態がなせる業です。この魚が「どうして光るのか」「体の構造はどうなっているのか」も深く学べます。ただし、理屈抜きで深海が見せてくれる非日常的な景色に心を委ねてみるのもいいでしょう。
そのほか、比較的浅い海に生息している魚たちの展示コーナーもカップル向きです。いきなり深海コーナーに行くと拒絶反応を示してしまう女性もいます。まずは、浅い海の魚に慣れ親しんでおいてから、深海コーナーと比べてみるのも深海水族館ならではの醍醐味です。ちなみに、同じ魚でも深度が変わるとフォルムもまったく異なっていきます。深海コーナーで、姿が変わった魚を見つけられるかチャレンジしてみましょう。
ミュージアムショップ「ブルージェリー」でおみやげを!
館内をたっぷり満喫した後は、おみやげを見に行くのがおすすめです。ミュージアムショップ「ブルージェリー」では人気の生物にちなんだオリジナルグッズがたくさん販売されています。思い出の品としても、親しい人へのプレゼントとしてもぴったりです。たとえば、シーラカンスやダイオウグソクムシのぬいぐるみは安定した人気を誇っています。間近で見たときは少し怖かった場合でも、ぬいぐるみになると愛らしいものです。恋人や子どもに贈ると喜んでもらえるでしょう。
次に、工夫がこらされた小物類もどれにしようか迷ってしまいます。チョウチンアンコウやメンダコなど、丸みのある生物は「がまぐち」に変身しました。値段が手頃なうえ、使い勝手もいいので根強い支持を集めています。変わったグッズとしては「ゆびぐるみ」が要チェックです。指先にとりつけて遊べる作りになっています。コンパクトサイズなので持ち帰りも便利です。そのほか、お菓子やのりといった食べ物も種類がたくさんあります。会社の同僚など、おみやげを配る相手が多いなら箱入りのお菓子を買って帰りましょう。
帰宅しても深海の雰囲気を忘れたくないなら、館内をイメージしたCDがおすすめです。ブルージェリーではプロのミュージシャンに発注し、オリジナルアルバムを販売しています。深海の不思議を表現したメロディアスな旋律は、ひとつの作品としても完成度が秀逸です。内容は館内コーナーごとに、6つのパートから構成されています。いずれもがらりと曲調が変わるため、最初から最後まで聴き逃せません。また、ストレスがたまったときに自宅や移動中で流してみると、ヒーリング効果も得られるでしょう。
チケット提示で割引も!港八十三番地で食事を楽しもう
沼津港深海水族館のすぐそばには、港八十三番地が広がっています。海鮮食材を中心に、通好みのグルメが味わえるスポットです。水族館の当日チケットで、提携店では10%割引のサービスが受けられるため、ランチやディナーに向いています。
新鮮な魚を食べるのであれば「活けいけ丸」でしょう。「朝獲れ」にこだわった回転寿司であり、地元の魚をおいしく提供することをコンセプトにしています。駿河湾の生物たちを観賞した後で食べる地元グルメは、より味わいも豊かになるでしょう。
ファミリー層には「浜焼き しんちゃん」があります。沼津港で獲れた貝や魚介類を、鮮度が落ちないうちに浜焼きで食べられるお店です。網で焼きながらできあがりを待つのはワクワクしますし、キッズコーナーもあるので小さな子どもがいても安心できるでしょう。しんちゃんと同系列店である「佐政」は海鮮丼が売りです。都会では高額になってしまう高級マグロを低価格で注文できるのが最大の魅力だといえます。
そのほか、「沼津バーガー」ではシーフードを使ったバーガーが売りです。中でもメギスを取り入れた「深海魚バーガー」は沼津港深海水族館があるからこそのオリジナルメニューとして名が広まりました。目で魚をじっくり見たなら、舌でも魅力を堪能しつくしましょう。
提供・あそびのノート
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