いつもよりイライラする...そう思っていたら月経がきた。そんな経験がある女性は多いのではないでしょうか。今回は、PMSのメカニズムを解説するとともに、月経前のむくみやイライラなどでお悩みの女性に対して「こころとからだの変化を穏やかにする4つの成分」をご紹介します。

生理前はイライラしてむくみも取れない……

いつもよりなんだかイライラが止まらない……と思っていたら生理が来たという女性は多いのではないでしょうか。月経(生理)前の約3~10日間は女性の体に「PMS(premenstrual syndrome/月経前症候群)」というさまざまな精神的、身体的な症状が起こる期間です。

PMSの症状は約200種類ともいわれており、人それぞれで強さも違いますが、多くの人が「だるさ」や「イライラ」を感じており、周囲にも迷惑をかけてしまうほど影響が大きくなってしまう可能性もあります。

ではなぜ月経前にイライラするのでしょうか。この状態は「月経前だから」だと片づけられてしまいがちです。

実際に日本医療政策機構の調査(2018※)では、全体の66%がPMSの症状を経験したことがあったにもかかわらず、6割以上がPMS症状を自覚していても何もしていませんでした。

PMSについての知識や対処方法を知ることは、月経前の辛い1週間をいつも通りに過ごすためのヒントになるでしょう。

※働く女性の健康増進に関する調査 2018; 日本医療政策機構: 9, 21-22, 2018、18~49歳のフルタイムで働く女性2000人対象

TOPIC1:PMSって?

PMSは、「いつ」、「なぜ」現れて、「どのような」症状があるのでしょうか。

月経には、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2つの女性ホルモンが大きく関わっており、それぞれに分泌のピークがあります。

PMSが現れる理由については諸説あるようですが、排卵後に分泌されるプロゲステロンが関係していると考えられます。

卵胞期

月経が始まってから排卵までの約2週間、エストロゲンの分泌がピークになる時期です。

黄体期

排卵後に訪れる約2週間、プロゲステロンの分泌がピークになる時期です。

この「黄体期」に月経前特有の体や精神の異常を感じやすくなります。その後月経が始まる流れです。この時の症状は人それぞれ特徴があります。

・身体的な症状例…「乳房の張り、痛み」「むくみ」「頭痛」「腰痛」「過食になる」
・精神的な症状例…「イライラする」「鬱のようになる」「落ち込みやすくなる」

中でも「感情が自分でもコントロールできない」「イライラ、怒りっぽくなるのが他人に向かってしまう」という精神的な悩みが周囲にも迷惑がかかってしまうほど影響が大きいと答えた方は4割もいました。