4.こんな症状が見られたらすぐに動物病院へ
目やにが少量で白色や黒色ならば、そこまで心配する必要はないでしょう。寝起きのような生理現象で出ている目やにだと思われます。
しかし、中にはすぐ動物病院で治療すべき目やにがあります。目の病気は進むのが早く、対処が遅れると失明するケースも。ワクチン接種が完了していない子犬は感染症にかかりやすいため、特に注意が必要です。危険な目やにの量や色、目やに以外の症状についてもチェックしておきましょう。
■目やにの量
目やにが多いのは、目で炎症などの異常が起きているサインです。「目やにを取った1~2時間後に目やにがついている」など目やにが増えていると気づいたら、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。
■目やにの色
健康な犬の目やには茶色、黒色、灰色、白色が一般的。黄色や緑色の目やにがついていたら、感染症を引き起こしている可能性があります。
感染症や炎症にかかっている場合、目が充血している、目をしばしばさせる、痛みから目を閉じているなど、目やに以外の症状が見られます。他の犬との接触を避け、動物病院で適切な治療を受けてください。また、自分の爪で目を傷つけてしまう可能性があります。お家にエリザベスカラーがあればつけてあげてましょう。
■動物病院に行く前にすること
動物病院で診察を受ける時は、できるだけ目やにを取り除かず、目の状態がわかるようにしておきましょう。お家での様子を携帯電話で写真撮影しておいたり、メモしておいたりすると診断がスムーズです。
5.犬の目やにが出にくくなる予防法
「目やにを小まめにきれいにしてあげたいけれど、忙しくてなかなか手がまわらない」という飼い主さんが少なくないと思います。白色や黒色で少量の目やにならば、それほど心配する必要はありません。大切なのは、犬の目やにが病気を知らせるサインだと心に留めて、日頃から観察しておくこと。
次に挙げる3つの予防法は、スキンシップの中で取り組める簡単なものばかりです。目やにの異常にも気づきやすくなりますので、ぜひ気軽に始めてみましょう。
❶ブラッシングやトリミングでいつも清潔に
ゴミやホコリが目に入ると、どうしても目やにが出やすくなってしまいます。小まめなブラッシングやシャンプーで清潔に保ってあげましょう。
目の周りの毛が長い犬は、毛が目に入って傷つけてしまう可能性があります。トリミングサロンで定期的にカットしてもらうか、自宅で小まめに切ってあげましょう。ただし、パグなど短頭種においては、鼻の横のしわに生えている毛を短くすると余計に角膜を刺激する場合があります。
❷散歩やドッグランでは草木に気をつけて
夢中になって遊んでいるうちに、草や木などの尖ったものが目に刺さってしまうことがあります。散歩やハイキングに連れて行った時は気をつけてあげましょう。
ドッグランでは他の犬との接触に要注意。じゃれ合っているうちに目に傷がついてしまうことも。散歩やドッグランで遊んだ後は、目をパチパチしたり、目を気にする素振りをしたりということがないかチェックしましょう。
❸日頃から愛犬の状態をチェック
目やにの原因は、ゴミや外傷だけではありません。体質的なアレルギー、先天性の眼瞼内反症・外反症やドライアイ、細菌やウイルス感染症などさまざま。
予防が難しい病気も少なくありません。散歩後やブラッシング時など、日頃から全身をチェックする習慣をつけておきましょう。
健康状態を知っておくと異常に気づきやすく、病気の早期発見につながります。
6.まとめ
目やには目の病気を知らせるサインです。健康な目やになら固くならないうちに取り除き、病気の可能性がある場合はかかりつけの動物病院にご相談ください。
目の病気で特に気をつけたいのが感染症です。ワクチン接種が完了していない子犬はかかりやすく、重篤化しやすいので異変を感じたらすぐに診察を受けましょう。感染が疑われる場合は他の犬との接触を避け、飼い主さんも接した後は手洗いを徹底してください。
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