リニューアルした地球館で自然科学を体感
続いて地球館にやってきました。地球館の北側部分(地下3階、地下1階~3階)は2015年7月にリニューアルし、よりわかりやすく、科学を体感できる展示が増えました。
1階 地球史ナビゲーター
3つの巨大なスクリーンに囲まれた部屋。それぞれのスクリーンには、宇宙史、生命史、人間史の変遷がわかりやすいアニメーションで映しだされています。ここを見るだけで人類の、いや宇宙の歴史をも網羅できてしまいます。
それぞれのモニターの下には、関連する標本などが展示してあります。これは最古の鳥類と考えられている「始祖鳥」の化石のレプリカ。実際に触れるようになっています。
中央に展示されているのは、隕石、恐竜の骨格標本、衛星です。隕石はアルゼンチンで発見された「カンポ デル シエロ隕石」、骨格標本は「アロサウルス」で、これは日本に初めてやってきた骨格標本です。そして衛星は、気象衛星「ひまわり1号」。今も日本の空を観測し続けている「ひまわり」の初代の衛星です。
本物の衛星を間近でじっくり見られる、なかなかない機会です。
土屋さんが教えてくれた「研究者のこだわり」が、中央の台の周りを取り囲む仕切り。これ、実は1枚が1億年という間隔になっています。
よく見ると、周囲のそれぞれの展示から該当する年代の所まで床をラインが走っています。「人間史」のところからはすべてが最後の1枚に集約されていました。こうやって見ると、宇宙や地球に比べて人間の歴史のなんと短いことか!と感じさせられます。
スクリーンの裏には生物多様性に関する展示があります。驚くことにこれらはほとんど標本(昔は生きていたもの)だそうです!すごい数です。そしてジンベエザメの大きさに圧倒されます!
ペンギンやアザラシも。か、かわいい…
2階 科学技術で地球を探る
2階はただ見るだけではなく、実際に体を使って科学技術を体験できるフロアです。まず入るとこの部屋へ。
ここは観測ステーション。様々な手段で地球を観測しているデータを、ほぼリアルタイムで見られます。
流れてくる画像に手をかざすと…
モニターが開き、それぞれのデータを細かく見られます。現在の気温、地震の様子、太陽の状態などなど…様々なデータが次々と流れてきます。
データを見られるのも面白いですが、この「手で映像を動かす」という感じが映画の主人公になったような気分で楽しい!
そして土屋さんが「ちょっとやってみませんか」と誘ってくれたのが、震源を予想する体験展示。
自分の観測所を選び、地震のゆれが伝わる時間の差を利用して震源を当てる、というゲーム感覚の展示です。意外と難しい…!地震が起こった際に震源を特定するメカニズムも学べて、なるほど!と思えます。
他にも、赤外線で自分をサーモグラフィーに映し出してみたり
衛星を使って地球を観測してみたり…などなど、大人でも夢中になってしまう展示ばかりです。