冬になると、ふだん雪の降らない地域でも朝晩は道路が凍結し、霜が降りることが多くなります。
雪国の人と違ってツルツル路面に慣れていないため、ただ歩くだけでも大変。足を滑らせてバランスを崩したり、時にはそのまま転んでしまうこともあります。
写真はイメージです(以下同じ)
転んだ瞬間、無意識に出た柔道の受け身
現在は夫の転勤により雪国で暮らす平沢朱里さん(仮名・33歳)ですが、2年前までは愛知県で生活。当時は今と違って凍った路面を歩くのが怖かったとか。独身時代には出社時に会社の敷地内で転び、恥ずかしい姿を見られてしまったといいます。
「前日、珍しく雪が降って溶けかかった状態で再び凍ってしまったため、とてもすべりやすかったんです。最寄り駅からはゆっくり歩こうと思い、いつもより少し早めに家を出ましたが氷に足を取られることが多く、何度か転びそうになりました」
ちなみにその日は、同じ会社に勤める当時付き合い始めたばかりの先輩と一緒に通勤。隣に大好きな彼がいたため、転んで醜態を晒すわけにはいかないという気持ちが余計に強かったそうです。
「本当は転ばないように手を繋ぎたかったけど、ちょうど通勤時間で周りには同じ職場の方が大勢歩いていました。そのため、同僚や上司に見られるのが恥ずかしくてできなかったんです」
会社の敷地に入ってホッとしたのも束の間、氷に足を取られて一瞬よろめいたと思ったら、そのまま転んでしまいます。ところが、彼女は尻もちではなく背中全体で衝撃を受け止め、同時に接地する瞬間、両手をバーン!と勢いよく叩きます。それは柔道などで使われる受け身でした。
「無意識に出ちゃったんです。転んだ瞬間は恥ずかしいって気持ちよりもしまった!って思いのほうが大きく、彼の顔を直視することができませんでした」
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