一つの住宅の中でも、複数の種類を選ぶ必要があるのが床材です。リビング、玄関、水まわりと、用途によって選ぶべき材質も異なります。この部屋の床にはどの床材を使えばいいのか、迷った時には床材の種類と特徴、機能からそれぞれの部屋に合ったものを選びましょう。
床材の種類と特徴
床材は大きく分けて人工素材と天然素材の2種類があります。さらにそこから、プラスチックタイルやクッションフロア、コルク、畳、フローリングと細かく種類が枝分かれします。
主な床材の種類と特徴
床材 | 特徴 | 適した場所 | |
---|---|---|---|
人工素材 | クッションフロア | 耐水性・耐汚性がある | 水まわり |
プラスチックタイル | 耐水性・耐久性に優れる | 水まわり | |
タイル | 手入れしやすい | 水まわり | |
複合フローリング | 高機能でさまざまな種類がある | 室内用、床暖房用、防音用など用途に合わせて使う | |
カーペット | デザインが豊富で保温性が高い | リビング・居室 | |
畳 | 防音・断熱に優れる | 客間・和室 | |
天然素材 | コルク | 防水性・防音性・断熱性に優れる | 子ども部屋・ペットのいる部屋 |
ココヤシの 繊維 |
耐水性・耐久性に優れる | 玄関 | |
無垢 フローリング |
調湿性に優れる | リビング | |
畳 | 調湿性・断熱性に優れる | 客間・和室 |
洗面室、脱衣所、キッチン、トイレなどの水まわりには、耐水性・耐久性に優れた人工素材の床材がおすすめです。クッションフロアやタイルなら、汚れても手入れが楽です。
畳やフローリングには人工素材のものと天然素材のものがあります。人工素材の畳やフローリングは一般的に手入れがしやすいのが特徴です。天然の畳やフローリングは、肌触りがよく調湿性に優れています。
玄関の床には、石もおすすめです。住宅内でも靴を履いて過ごす欧米では、玄関だけでなく居室にも利用されています。デザイン性が高く耐久性にも優れているのが特徴です。御影石や大理石など、高級感があふれる石材も使用できます。床用の石材にも天然のものと人工のものがあり、天然の石は水分を含みやすくシミが付きやすいため、こまめな手入れが必要です。
リビングに使いたい!合板と無垢はどう違う?
表の通り、フローリングには人工の複合フローリングと天然の無垢フローリングがあります。複合フローリングには、合板のみを基材とした複合一種フローリングと、集成材または単板積層材を基材とした複合二種フローリング、一種と二種の組み合わせや、それ以外の木質材料などを組み合わせた複合三種フローリングの三種類があります。
複合フローリングは膨張や収縮、ねじれ、反りが生じにくく、短期間で施工できるのが特徴です。遮音、床暖房用、水まわり用などさまざまな種類があり、デザイン性の高い塗装されたものも多くあります。
無垢ローリングは、ブナやサクラ、ヒノキなどの一枚板でできたフローリングです。天然の木でできているため、複合フローリングよりも施工の際に少し手間がかかります。また、水分や汚れが付着しないよう手入れが必要ですが、温かみを感じる無垢材は肌触りもよく、経年とともに味わい深い色に変化していく楽しみもあります。
家族の憩いの場であり、お客さまを出迎えることもあるリビングには、なるべくいい建材を使いたいものです。天然のヒノキをフローリングに使用すると、ヒノキ独特の香りが楽しめるほか、美しい光沢と木目、落ち着いた色合いでリビングの床を豊かに飾ってくれます。
国産ヒノキの中でも、品質の高さで有名な木曽ひのきの無垢フローリング材もあります。さまざまな木の中から、自分の好みにぴったりな木材を見つけてリビングのフローリングにしてみてはいかがでしょうか。