ヨガをしている人は東洋医学や鍼灸、経絡、各種マッサージなどにも興味を持たれている人が多いと思います。

実はヨガの中でも「マルマヨガ」と呼ばれるものが、いわゆるマッサージやセラピーに類似していて、その効果も驚くほど、と人気があるのをご存知でしょうか。

ここではマルマヨガの基本的な知識とやり方について、詳しく解説していきましょう。

そもそもマルマってなに?ツボとはどう違うの?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

そもそも「マルマ」とは「死に至る場所」すなわち「急所」を意味していて、人間の体には主に体の表面に107個のマルマポイントがあるとされています。

マルマの知識は紀元前2000年にも遡り、この急所の知識はやがて武術と結びつくようになり、戦士たちが相手のどこを狙い仕留めるべきか、という知識と研究の元に積み重ねられ、後世に伝えられているとされます。

兵士たちにとってマルマポイントを斬りつけたり槍で付いたりすることが一撃必死の技になっていたということであり、また傷ついた仲間の兵士を助けるためにもマルマポイントを治療することで最短の治療効果を挙げたというのです。

さらに偶然なのかどうかは解明されていませんが、マルマのほとんどは中医学の大事な概念である「経穴」=ツボと一致しているとされます。

ただし、中医学のツボより大きさが大きめなのがマルマの特徴です。

さらに中医学の経穴は、悪い生活習慣や食べ過ぎなどが経穴に凝りや晴れや痛みとなって現れ、そこを鍼灸等で治療することで正常に戻すという考えがあります。

インドやアーユルヴェーダには鍼灸の考え方はありませんが、薬効の高いオイルやオイルを用いたマッサージ(トリートメント・手当)でマルマを正常にしていく、という考えが体系づけられるようになり、それがマルマ・ヨガとして現代にまで続き進化してきたのです。

マルマはチャクラとも密接に関係している!

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ツボとマルマはほぼ同義と考えて良いですが、大きな違いがあるとすればマルマはより心の状態やスピリチュアルな概念と結びついて説明されることです。

これはインドで誕生したマルマの知識が、後にチャクラの知識につながっていくことからもよくわかります。

ヨガの知識で必要な7つの大きなチャクラは以下の通り。

  • ムーラダーラ(会陰)
  • スワディシュターナ(丹田)
  • マニプラ(みぞおち)
  • アナハタ(胸の真ん中)
  • ヴィシュッタ(喉)
  • アジュナ(眉間)
  • サハスラーラ(頭頂)

これらの主要チャクラは全て背骨に沿って並び、そもそも体の表面にあるマルマが背骨に移動したとも考えられています。

実際、先に紹介した7つのチャクラの表面(顔側)には以下のマルマポイントがあり、この7の「大マルマ」だけでも覚えておくと非常に便利です。

  • グダ(肛門)
  • ヴァスティ(膀胱)
  • ナービ(臍)
  • フリダヤ(心臓)
  • ニーラー(首)
  • スタパニー(眉間)
  • アディパティ(頭頂部)

と7つのマルマが存在しているのです。